お題「#おうち時間」
緊急事態宣言が５月末までに延長されましたが、おうちにいても運動習慣は取り入れていらっしゃいますか？
ウォーキングやマラソンは許されているので、外出時のエチケットを守って、実践している方も多いことでしょう。
今回は運動後の筋肉保持についてのお話をご紹介します。
炭水化物好きの人は、運動前後に取り入れるといいかもしれません!?
アメリカの最新・スポーツ栄養学研究の詳細を見てみましょう。
運動後の筋肉保持には炭水化物が必要？
以前からアスリートは試合前になると、筋力ＵＰのために炭水化物を中心とした食事に切り替える「カーボハイドレート ローディング」という食事療法が取り入れられていました。
この療法は、炭水化物を摂ることで、筋肉に「グリコーゲン」を供給するためです。
欧米では、日本のようにお米を食べる習慣がないので、ジャガイモベースの食事で行われていました。
近年では欧米のマクドナルドで購入できる「ハッピーミール」（シリアル）も注目されているようです。※日本のマクドナルドメニューにはありません。
また、運動後の疲労した筋肉の回復にも炭水化物が必要だと考えられています。
しかし、こうした筋肉の研究は、男性アスリートを中心に行われることが多く、女性でも同様な効果が得られるのか、疑問だという声が多くあがっていたのです。
そこで、アメリカのモンタナ大学が調査を開始！
女性も運動後の筋力回復に炭水化物は必要なのか？
研究では、市販の「スポーツ栄養製品」も含めて、持久性運動と炭水化物摂取、そして女性の身体に対しても有効かどうかが検証されました。
研究者たちは、ジャガイモ研究教育連合会の協力で、マックドナルドの「ハッピーミール」と同じようなの研究を実施。
今回の研究では、ジャガイモとハッピーミールではなく、一般食と市販のスポーツ栄養製品（サプリメントを含む）での炭水化物摂取と男女の運動後の筋肉回復に及ぼす影響が調べられました。
その結果、女性も男性と同様、運動後には燃焼系の栄養素、すなわち炭水化物の補給が体力回復の助けになっていることがわかったのです。
詳細な研究内容とは？
研究では男女８名ずつを対象に、90分間の高強度サイクリングの後、休息してもらい、落ち着いたところで、燃料補給のために「ジャガイモを含む一般食」または「スポーツサプリメント（炭水化物を含むもの）」を摂取してもらいました。
続いて、20kmのタイムトライアルを実施。
そのあとに計測した血液検査と筋肉生検の結果を見ると、男女とも一般食でもスポーツサプリメントでも、筋肉の回復効果が見られたことがわかったのです。
これにより、研究者たちは、女性も男性同様、持久性運動の後や、ハードな運動時も、複雑に考えず、十分な炭水化物を摂っていれば、運動後の筋肉の疲労回復は望める、と述べています。
※参考：『欧州応用生理学雑誌』
さいごに
近年の糖質オフブームで、アスリートにまで、筋肉は炭水化物摂取ではなく、タンパク質摂取で決まる！ などの触れ込み広告を出している団体がありますね。
しかし、筋肉の疲労回復は炭水化物を摂取することで、筋肉にグリコーゲンという要になる物質が供給されます。
むやみに広告を信じないよう、注意しましょう。
研究ではアスリート対象でしたが、汗ばむ季節に運動を取り入れているパパママやお子さんにも言えることなので、ぜひご参考に！
同じ炭水化物でも、パン食やドーナツなどの菓子類は推奨されてないので、ごはんやジャガイモ、バナナなどで補いましょう。
