AnnaBabyTokyo

仕事・子育て・健康・栄養~働く女性を応援する情報ブログ

飲酒と肥満が原因か?若年成人の「脂肪肝」が増加傾向~英・研究

「脂肪肝」は、主に肥満など過体重が原因の場合と、過度な飲酒が原因の場合と2通りあります。現在、「脂肪肝」が悪化して「肝繊維症」になる人が40人に1人と、若年成人を中心に増えてきているそうです。
イギリスの最新「消化器学」の研究を見てみましょう。

f:id:annababytokyo:20200225213040j:plain

若年成人の5人に1人は「脂肪肝」?

イギリスのブリストル大学などの共同研究によると、イギリスの若年成人の5人に1人が「脂肪肝」。そして40人に1人は、脂肪肝がひどくなって起こる「肝繊維症」を発症していることがわかってきました。
この調査は、若年成人を対象とした脂肪肝と肝繊維症の有病率を調べた、はじめての研究となるそうです。

「脂肪肝」とは?

 一般に「脂肪肝」とは、脂肪が肝臓の細胞に蓄積することをいいます。
2通りあり、過体重または肥満者に多い「非アルコール性脂肪肝」と、有害な量のお酒を飲み干す「アルコール関連脂肪肝」に大別されます。
また、治療をせずに、そのまま放置していると「肝繊維症」や「肝硬変」を起こす、恐ろしい状態でもあります。

現在、世界レベルの統計では、「非アルコール性脂肪肝」の人は、先進国の成人を中心に4人に1人は該当するとのこと!
その中で、若年成人の割合はどのように調査されたのでしょうか?

アルコールを摂取しなくても脂肪肝に!

今回の研究では、『エイボン親子縦断研究』に参加した約4,000人のデータが解析されました。
その結果、有害な量の飲酒をしていなかった者のデータだけを解析したところ、5人に1人が「非アルコール性脂肪肝」に該当していました。
対象者全員を解析すると、なんと20%以上に脂肪肝が認められたそうです!
そして、40人に1人は、既に「肝繊維症」に罹患していたそうです。

過体重の人が飲酒すると、最も危険?

また既に「脂肪肝」が認められている者の中で、飲酒もしている者は、肝臓の瘢痕化(はんこんか)のリスクが一番高かったそうです。
瘢痕化とは、潰瘍のようなものができていたり、炎症を起こしている状態のことを言います。

17歳では、まだ未成年で飲酒者も少ないため、「非アルコール性脂肪肝」の割合が2.5%でしたが、24歳平均になると過体重の上に飲酒をしている者も多くなるので、「アルコール性脂肪肝」のリスクが13%と高い確率になっていました。

若年層ではまだ「肝硬変」の発症は少ないが……

若年成人の統計をとったところ、約20%の人が「脂肪肝」になっていることがわかりました。しかし、まだ「肝硬変」を発症するほど深刻化しているケースは少ないとのことです。
対象者はまだ若いため、今から食生活の改善と運動習慣を取り入れれば、十分、脂肪肝を治すことができる、と研究者たちは述べています。
※参考:『ランセット消化器病学及び肝臓学』

さいごに

20代だと、まだまだ回復が早いとはいえ、やはり無茶な飲酒は避けておきたいですね。
また過食も、過体重や肥満の原因になるうえ、「非アルコール性脂肪肝」にかかりやすくなります。
脂肪肝を患った年代が早いと、将来、本当に肝臓を傷めてしまうことになるので、「休肝日」を1日でも多く取って、徐々にアルコールの量を減らしていきましょう。