AnnaBabyTokyo

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砂糖を削減すると医療費も削減?

お子さんが小さいうちは、医療費がかさむ時期でもありますね。
しかし、イギリスの最新研究で、お子さんに、お菓子や加糖飲料など「砂糖削減」を実施すると医療費の削減にもつながることがわかってきました!
名門オックスフォード大学の研究発表を見てみましょう。

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英国政府は国民に砂糖削減を実施?

イギリス政府は、政策目標として、特に子どもの肥満や肥満関連にまつわる疾患予防の目的として、2020年までに食品の糖分を減らすよう促しているようですね。
日本では考えられないようなステキな取り組みだと思いませんか?

この政策を受けて、オックスフォード大学の研究では、英国国民保険サービスは10年間で、約2億8,600万ポンドの医療費節約につながるだろうと推測しています。
それだけ、砂糖摂取が原因となっている病気が多く、砂糖を削減するだけであらゆる病気の予防になることが示唆されているのです!

砂糖摂取をやめると、どれぐらい病気の予防に?

それでは、砂糖製品の摂取をやめるだけで、どれぐらいの病気予防になるのでしょうか?

オックスフォード大学の研究では、2012年から2014年の英国・国民栄養調査のデータをもとに、子どもと大人の体重変化を推定して、病気による負担と、医療費への影響を統計より推測しました。

その結果、政府の砂糖削減の目標を達成できると、4~10歳の小肥満は5.5%減、11~18歳の肥満は2.2%減、19~80歳の成人の肥満は5.5%減と推測されています。

そして、エネルギー摂取量(食事のカロリー)では、4~10歳の子どもは1日25kcal減、11~18歳の子どもも1日25kcal減、そして19歳以上の大人は1日19kcal減となります。

もしこの数値が現実のものとなれば、成人のⅡ型糖尿病患者は約15,5000人減、心血管疾患は約3,500人減、大腸ガンは約5,800人減、となり、10年間で約2億8,600万ポンドの医療費節約になるという計算です!

この数値からもわかるように、この政策は成人よりもお子さんが実行すると、それだけ医療費削減と病気予防になることもわかりました。

「砂糖税」を作ってでも砂糖摂取は減らすべき?

イギリスでは、国民の食事改善や栄養に関連した慢性疾患の問題が重要視されており、国を挙げて、「砂糖税」を取り入れ、財政手段や公衆衛生の角度からも、まずは肥満者を減らす取り組みが行われるようです。

また研究者たちも、こうした厳しい取り組みを行わなければ国民の砂糖摂取による肥満は減らないだろう、と述べています。
※参考:『英国医学雑誌(BMJ)』2019年4月

肥満は全ての疾患の始まり、と言われるように、その原因のウエイトが多い「砂糖製品」の摂取削減は、懸命かもしれませんね。

さいごに

アメリカや諸外国での栄養や医療研究の場でも、多くの研究者たちが、甘いジュースを、タバコのように値段を上げるか、税金をかけるなどの取り組みをしなければ、全世界の人々の健康は救えない、と述べています。
それに先駆けて、イギリス政府がこうした取り組みを実施すると、他の国々も取り入れるようになるでしょう。

日本の政策にも「砂糖税」が登場する日が来るかもしれません!?