AnnaBabyTokyo

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命を守るためにトランス脂肪酸を減らそう! オーストラリア・研究

大手製パンメーカーやコンビニで買えるパン類には、マーガリンやショートニングなど、「トランス脂肪酸」を含むものが多いですね。
焼き菓子やクッキーの類もしかり!
オーストラリアの最新研究により、トランス脂肪酸を食事から極力減らすことで、数千人の人類の命が救われるとのこと!?
詳細を見てみましょう。

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トランス脂肪酸の徹底排除で死に至る病を予防できる!

オーストラリアのジョージ国際健康研究所の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
トランス脂肪酸とは、液体の植物油を工業的に固体とし、高価なバターの代用品として、第二次世界大戦後あたりから普及しました。
世界では、マーガリンやショートニングの使用を既に禁止している国もあります。
しかし、オーストラリアや日本など、まだまだ禁止されていない国が多いのも現状です。
日本では、使用禁止どころか、多くの安価な加工食品の原料として使われていますね……。
ブランパンなど一見、健康に良さそうなパンにも使われています。

トランス脂肪酸の摂取量は思ったより多い!

オーストラリアや日本でトランス脂肪酸を原料として使うのは、法的な違反にはなりません。
一応、国が1日の摂取目安を設定していますが、パン、洋菓子など多くの食品に含まれるので、ガイドラインの摂取基準値を大幅に超えている集団もあります。
統計では、低学歴、低収入層に多いとのこと。

トランス脂肪酸の健康被害は?

そこで研究チームは、オーストラリアの食品供給において、トランス脂肪酸を「禁止」したと想定して、全国レベルでのコストと、健康上のメリットを算出しました。
このモデル研究によると、「トランス脂肪酸の禁止」によって、最初の10年間で約2,000人の死亡と、10,000人の心臓発作を防げることが判明!
また、禁止が開始された時点で、全成人が100歳に達するまでの期間を想定すると、最大42,000人の命が救われることがわかったのです。

トランス脂肪酸禁止措置にかかるコストは?

トランス脂肪酸の禁止を、立法措置として実施するには、コストがかかります。
最初の10年間で2,200万豪ドル、生涯期間で5,600万豪ドルと見積もられました。
この費用は、禁止の実施を監視するための「政府の費用」とのこと。

トランス脂肪酸を禁止することで医療費の削減に!

トランス脂肪酸の摂りすぎは、心臓病に関連しています。
そのため、心臓病に関する医療費の削減も算出されました。
トランス脂肪酸を法的に禁止すると、心臓病に関する医療費は、禁止されない場合と比較して、10年間で8,000万豪ドルの削減。
生涯期間で5億3,800万豪ドルの削減につながります!

トランス脂肪酸の禁止は費用対効果が高い!

オーストラリアの場合は、全体としてトランス脂肪酸の禁止は、費用対効果が高いことが示唆されたのです。

オーストラリアは、トランス脂肪酸が禁止されていない国々の中では、国民の摂取量が少ない方です。
少ない国でも、これだけの費用対効果があるので、日本など摂取量が多い国では、さらに費用対効果が高くなることでしょう。
※参考:『プロス医学』

さいごに

トランス脂肪酸の禁止は、日本ではまだまだ先のこと? いえ、実施されない可能性の方が高いかもしれません。
個々人が、トランス脂肪酸の健康被害を熟知した上で、毎日食べ続けるパンや菓子類を吟味するようにしたいですね。