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イギリス・加糖飲料の売上29%減に成功!英オックスフォード大・研究報告

イギリスは世界に先駆けて、「砂糖の害」を察知し、2018年から加糖飲料の増税を実施していました。
この政府の取り組みが功を奏し、加糖飲料の売上、29%減に成功!
その実態も明らかになってきました。詳細を見てみましょう。

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加糖飲料増税の背景は、小児肥満の予防措置!

イギリスのオックスフォード大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
イギリス政府は、2015年あたりから、小児肥満および肥満者の予防対策として、食品や飲料に含まれる「砂糖の害」に注意喚起を促しており、2018年4月からは正式に、加糖飲料の増税を実施!

オックスフォード大学の統計によると、イギリス国民の加糖飲料の消費は、2015年から2018年にかけて、29%減になっていることを確認しました。
政府の取り組みが功を奏したのです。

また、政府は、食品産業側にも圧力をかけており、清涼飲料水の糖度を下げるよう指示していたのです!

砂糖減、成功の秘訣は?

研究チームは、2015~2018年の清涼飲料水の栄養情報を調査し、販売データと組み合わせて研究を行いました。
研究対象となった清涼飲料水は以下の通りです。(課税対象ではありません)

  • 炭酸飲料
  • 濃縮還元飲料
  • 100果汁・野菜ジュース
  • エネルギー飲料
  • スポーツ飲料

などです。

その結果、政府の措置で産業界にも加糖減の圧力がかかったので、イギリスで販売されているソフトドリンクの砂糖の量が、著しく減ることにつながったようです。

実際に砂糖減となった詳細

清涼飲料水の製造メーカー、売上上位10社のうち、8社の製品が砂糖の量を15%以上削減しました。

  • コカコーラ社とブリトビック社
    主力飲料のコカ・コーラとペプシの砂糖含量は変えていないが、他の加糖飲料全体で、それぞれ17%減、26%減となりました。
  • イノセントとレッドブル
    製品の砂糖量はほぼ変えておらず、製品の人気で、課税にもかかわず販売量が増加したため加糖飲料の総販売量が増加していました。

また製造メーカー全体を通して、加糖飲料の総販売量の減少の73%は、

  • 既存の製品の改良
  • 低糖質の新商品

といった取り組みで、課税対象にならない飲料を導入していました。
また27%は、国民の消費行動の変化によるものでした。
(加糖飲料を買わない)

加糖飲料の増税で国民全体の意識が変わる!

研究者たちは、

清涼飲料水の砂糖量の大幅減少は、主に製品の見直しによる結果であった。また、国民の購買行動の変化により、砂糖量の少ない飲料や、ノンシュガーを選択するようになった。これは政府の「加糖飲料の増税」という対策と、産業界のマーケティングの変化、そして消費者間での「砂糖の害」の認識が高まった成果である。

加糖飲料以外の製品でビジネスの成功を産業界にもたらし、そして国民の肥満予防という「公衆衛生」面でも改善につながった。

と述べています。

※参考:『BMC医学』

さいごに

イギリスの政策は、国民の健康を配慮し、そして製造メーカーの生き残りにも配慮が伺え、とても良い取り組みですよね。
日本でも「加糖飲料に課税」という取り組みが、実施されるといいですね。
砂糖の摂取量を減らすだけで、肥満対策だけではなく、神経系の改善にも役立つので、うつ病やイライラといった患者さんを減らせるかもしれません。
この記事を読まれた方は、これを機に、砂糖の摂取を控えていきましょう。