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妊婦さんが果糖を摂りすぎると子どもの代謝に影響する?NZ・研究

妊婦さんが大量の果糖(フルクトース)を摂取すると、母体の代謝機能と母乳の組成が変化する上、お子さんの代謝機能にまで影響を及ぼすようです。
ニュージーランドの最新研究の詳細を見てみましょう。

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妊婦さんのスイーツ好きは危ない?

ニュージーランドのオタゴ大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
まだ動物実験の段階ではありますが、メスのモルモットのエサ中に果糖(フルクトース)が増加すると、産まれて来た仔マウスの血中・遊離脂肪酸が有意に上昇する傾向が多数のマウスで観察されたそうです。
この現象は、仔マウスが果糖を摂取していないにも関わず、観察できたとのこと。

果糖は果物に入っているイメージがありますが、一般のスイーツにも砂糖の中に含まれています。
砂糖はブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)が結合した二糖類のショ糖(スクロース)だからです。

妊娠中のママが低栄養だと子どもが生活習慣病に?

これまでの研究でも、妊娠中に低栄養な食事を摂っていると、お腹の赤ちゃんに影響し、生後、成長していくにつれ、「小児肥満「小児糖尿病」「心血管疾患」など子どものうちから生活習慣病に苦しむことがわかっていました。
またこうした病気は、長期的に続き、生涯、お子さんの健康に影響する要因となっています。
しかし、妊娠前や妊娠中のフルクトース摂取の影響を調べた研究結果はありませんでした。

動物実験の詳細では?

研究では、モルモットを2つのグループに分け、1つのグループには妊娠前から妊娠中にフルクトース食を与え、対照群は普通食が与えられました。
フルクトースの量は、西欧諸国での平均的なフルクトース/砂糖摂取量である1日のエネルギー量から14%近くになるよう、調整されました。

その結果、冒頭のように、フルクトースが妊娠中の母体の代謝機能を低下させ、そして母乳の遊離脂肪酸量に悪影響を与えることが証明できたのです。
さらにフルクトースを摂取した母親から生まれた子どもは遊離脂肪酸の増加という非常に特徴的な変化を示し、その脂質代謝異常は、幼少年期まで長期におよんで影響していたとのことです。

妊娠期、授乳期は砂糖の摂取を控えよう!

この結果をふまえ、研究者たちは、
「妊娠期や授乳期のフルクトースや精製糖(砂糖)を多く含む食事は適切ではない。
ここ40~50年の間に、砂糖入りの製品が増え、それと同時に多くの人々が代謝障害を起こして肥満や糖尿病などの生活習慣病に寄与している。
それ以上に、妊娠期や授乳期の砂糖や果糖摂取は危険なものです。
母親自身だけではなく、子供にも影響を及ぼすからです」
と警鐘を鳴らしています。
※参考:『内分泌学の最前線』

さいごに

普通の人でもスイーツの食べ過ぎは健康被害を起こすので、妊婦さんは特に気をつけたいですね。
砂糖入り食品は、スイーツではなく、惣菜でも、調味料として使うので、こうしたメニューにも気を配るようにしましょう。