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低体重児の健康は「母乳ベース」の強化剤で維持できる?アメリカ・研究

ママのお腹の中で十分に育たたないまま、未熟児(低体重児)として誕生した赤ちゃんは、総じて健康被害の報告が多くあがっています。
多くの場合、強化剤が投与されますが、「母乳ベース」にすると健康の維持になるようです。
アメリカの最新研究を見てみましょう。

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低体重の赤ちゃんには母乳ベースの強化剤を

アメリカのミズーリ大学コロンビア校の研究により、冒頭のようなことがわかっていました。
未熟児として生まれてきた赤ちゃんには、一般に牛乳ベースの強化剤が与えられています。
しかし、重篤な疾患を改善し、健康維持できる確率は、母乳ベースの強化剤のほうが格段に高いことがわかってきたのです。

牛乳ベースの強化剤は危険?

研究では、アメリカ、カナダ、オーストラリアで生まれた、重篤な低体重の未熟児450名を対象に、牛乳ベースの強化剤と母乳ベースの強化剤を比較検討しました。

その結果、牛乳ベースの強化剤を摂取した未熟児は、「壊死性腸炎」の発症リスクが3倍も高く、「未熟児網膜症」の発症リスクも2倍高いことがわかったのです。

母乳ベースの強化剤で未熟児の健康維持を

アメリカではすでに、新生児集中治療室のほぼ半分で、母乳ベースの強化剤が使われています。
「壊死性腸炎」や「未熟児網膜症」といった未熟児に多い健康被害の予防につながってきているようです。
この研究結果により、母乳ベースの強化剤の役割が確認できたため、長期的な子どもの健康にも役立つだろう、と研究者たちは述べています。
※参考:『今日の新生児学』

さいごに

低体重で生まれてきた赤ちゃんは、標準体重になるまで集中治療室で育ちます。
今は低体重用のベビー服も増えてきて、よりよい環境も整いつつあります。
やはり「母乳ベース」母の力で赤ちゃんの健康は守られるようですね。