AnnaBabyTokyo

仕事・子育て・健康・栄養~働く女性を応援する情報ブログ

妊娠糖尿病の傾向があると食生活を改善する?アメリカ・研究

アメリカの国立小児保健発達研究所の研究報告によると、妊婦さんは「妊娠糖尿病」と診断されたり、その傾向があるとわかると、そこで慌てて妊娠期の食生活を改める傾向があるようです。
診断されてからでは遅い……という見方もありますが、詳細を見てみましょう。

f:id:annababytokyo:20210525113913j:plain



妊娠糖尿病の診断を受けると行動が変化?

妊娠糖尿病の診断を受けた妊婦さんは、一般に炭水化物の摂取を減らすよう、アドバイスを受けます。
それと同時にジュースやスイーツなど、糖質の高い食品も控えねばなりません。
この診断を受けると、たいていの妊婦さんが、チーズや人工甘味料入り飲料の摂取を増やすそうです。

肥満または過体重の妊娠糖尿病患者の特徴は?

妊娠糖尿病と診断された女性は、大半が肥満や過体重です。
そして、人種や経済面の統計を取ると、ヒスパニック系で低学歴、平均年齢は35~41歳であることも判明しました。
しかし、この特徴がズバリ当てはまる女性ほど、妊娠糖尿病だと診断されても、食生活を改善しようとせず、今まで通り、ジャンクフードやスイーツを食べ続けることもわかってきました。
食生活を改善しようとしないので、驚きですね。

全米12の病院で食生活改善の指導をしたところ……!?

研究チームは、全米12の病院で、約1400名の妊婦を対象に、食事と運動を含む調査を行いました。
そのうち72名が妊娠糖尿病と診断。

他に、運動習慣のみの調査対象として、別のグループの約1900名の妊婦が調査されました。この中では84名が妊娠糖尿病でした。

彼女たちのデータを解析した結果、1日に多量のジュースを飲んでいる! という特徴が浮かび上がってきたのです!

妊娠糖尿病患者の改善後の食生活の傾向とは?

データ解析の詳細結果を見ていきましょう。
妊娠糖尿病と診断された妊婦には、食生活の改善にも、特徴が見られました。
主にジュースの摂取量が1日あたり約0.4カップ減少、砂糖の摂取量が1日当たり小さじ3.2杯減少、そして1日の炭水化物摂取量が48g減っていました。
その反面、チーズの摂取量が1日あたり0.3カップ増加し、人工甘味料も1日当たり0.2カップ増加していました。
炭水化物の摂取を減らす努力はしているものの、飽和脂肪酸の増加で食事の変化を補っている傾向が見られたのです。

飽和脂肪酸は赤ちゃんの成長に悪影響

炭水化物を、例えば全粒粉小麦粉や玄米にすると、赤ちゃんの成長を有益に守るので、良しとされています。
しかし、妊娠糖尿病で炭水化物の代わりにチーズなどの飽和脂肪酸の摂取を増やしすぎてしまうと、赤ちゃんの成長を妨げ、母子ともに健康アウトカムを悪化させる可能性もあるそうです。

妊娠糖尿病の治療では運動も必須

妊娠糖尿病と診断された女性は、この研究の統計によると、診断後に体質改善のためか、「中程度の運動を取り入れる」というプラスの特徴も発見しました。
この運動は、妊娠後期まで続けており、妊娠糖尿病に罹患していない妊婦さんよりも、維持率が高かったそうです。

妊娠糖尿病は個別プログラムが重要か?

この結果をふまえ、妊娠糖尿病と診断されても、食べ物の嗜好は、なかなか変えられなかったり、別の高カロリーのものが欲しくなる傾向にあることがわかったので、患者一人一人に応じた、個別プログラムの提示が重要ということもわかりました。
※参考:『栄養食事療法アカデミー雑誌』

さいごに

妊娠糖尿病は、母子ともに、健康を害してしまうので、妊活の時点で、ジュースやスイーツは、極力控える努力が必要といえそうですね。
炭水化物は全粒粉穀物や粒状食品(お米や雑穀)は母子の健康にもいいので、考慮に入れたいですね。