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毎日2杯の加糖飲料で早期「大腸ガン」リスクが2倍に!?アメリカ・研究

お家時間が増える中、自分へのご褒美としてスイーツや甘いジュースなどの摂取が増えていませんか?
最新のハーバード大学の研究によると、毎日2杯の加糖飲料で、早期の「大腸ガン」リスクが2倍に跳ね上がることがわかってきました!
詳細を見てみましょう。

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加糖飲料は大腸ガンリスクの危険大!

アメリカのハーバード大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
今回の報告は、女性を対象にした研究でしたが、加糖飲料をブラックコーヒーや無糖の紅茶やハーブティー、牛乳・豆乳などの場合は、大腸ガンリスクは低減していたようです。

過去20年間のデータを分析

研究では早期発症型大腸ガンは、50歳未満で発見された結腸・直腸ガンを指していました。
過去20年間で、多くの高所得国で増加している傾向がありましたが、その原因はわからなかったのです。
そこで、ハーバード大学は、大腸ガンと日頃の飲み物の関連を調査したところ、原因は加糖飲料ということがわかってきたのです。

アメリカ国内での調査では?

アメリカにおいて、1990年ごろに生まれた人は、1950年ごろに生まれた人たちと比べて、結腸がんリスクが2倍、直腸がんリスクが4倍に増えていました。

その原因は、清涼飲料水、フルーツ味のジュース、スポーツドリンク、エナジードリンク、砂糖入りのコーヒーや紅茶といった「砂糖入り飲料」でした。
アメリカの食事で添加される砂糖の主要な供給源は約40%と言われており、そのうち12%の人々が1日あたり3サービング以上の砂糖を摂取している計算になるそう!
1サービングは8オンスまたは236ml(g)と同量です。
3サービングということは、708ml(g)の砂糖を毎日摂っている計算です。

砂糖の多量摂取が肥満とⅡ型糖尿病リスク上昇に!

この砂糖の多量摂取は、肥満とⅡ型糖尿病のリスク上昇に関連しています。
また、中年期の大腸がんのリスクとも関連している可能性が疑われます。
そこで、研究チームは、アメリカの女性看護師約11万人を対象に、継続的なモニタリングを行いました。
対象者は1989年当時に25~42歳でした。
1991年から4年ごとに食物摂取頻度アンケートに答えてもらい、飲食物の摂取状況を把握しました。
また、1998年の調査で10代であった人たちは、どんな飲料をどれぐらい飲んでいたかについても答えてもらいました。
その結果、約41,000人から回答が得られたとのこと。

生活習慣も詳細に調査

またモニタリング調査時には、大腸がんの家族歴、喫煙や飲酒などの生活習慣、アスピリンなどの常時服用薬の有無、サプリメントの定期的な使用など、大腸ガン発症に潜在的な影響を及ぼす因子に関しても、情報を収集しました。
それに加えて、10代のころの健康状態や、体重、BMI、生活習慣についても調査されました。

50歳以下で大腸がんを発症した人の特徴は?

このような条件下で、24年間の追跡調査を行ったところ、50歳未満で大腸がんを発症した人は109名存在しました。
109名の特徴をあげると、成人期に砂糖入り飲料の摂取量が非常に多かった人たちだったのです。
それも、前項の潜在的な危険因子を考慮した上での結果でした。

1日2杯の加糖飲料で大腸がんリスクが高まる

では、どれぐらいの加糖飲料で大腸がんリスクは高まるのでしょうか?
研究では、摂取頻度が週あたり1サービング未満の人と比較して、1日あたり2サービング以上摂っていた人は、大腸ガンの発症リスクが2倍以上であることがわかりました。
1日あたり1サービングだと、そのリスクは16%高くなるとのこと。

子どもの頃から加糖飲料を愛用するとリスクは32%高に!

また、10代の子どものころから、加糖飲料を愛飲している人は、1日当たりの摂取量が1サービング増えるごとに、大腸ガンリスクは32%高くなっていました。

無糖飲料に変えると、リスクは17~36%低下!

一方で、加糖飲料の代わりに、人工甘味料入りの飲料に替えたり、ブラックコーヒーや無糖紅茶、ハーブティーまたは、無糖の乳飲料(豆乳)を飲んでいた人たちは、大腸ガンリスクが17~36%低下していることがわかりました。

加糖飲料は血糖値上昇、糖尿病にも関与?

この研究は、白人女性を対象として行われた観察研究です。
そのため、違う人種や男性でも同じ結果になるとは限りません。
しかし、研究者たちは、加糖飲料が与える因果関係を証明することはできなくても、肥満や糖尿病のリスクとは大いに関係があると見ています。
大腸ガンに罹患する人たちには、肥満や糖尿病の病歴がある人も多いからです。
また、砂糖入り飲料は過剰なエネルギー摂取にもなるうえ、食べ物のように満腹感が得られないので、肥満人口の増加を加速させる可能性もあると警鐘を鳴らしています。

砂糖はどのように腸を悪くする?

加糖飲料に含まれる砂糖はブドウ糖と果糖が結合した二糖類です。
別名「ショ糖」「スクロース」とも呼ばれ、腸のバリア機能を損ない、腸の透過性を高め、ガンの発症を促進する可能性が高いことは確認されています。
そのため、研究者たちは、加糖飲料の摂りすぎは、ただちに摂取を抑える必要がある、と述べています。
※参考:『消化管』

さいごに

確かに、加糖飲料はスイーツと違って「食べた」という実感がないので、グイグイと飲んでしまい、罪悪感も感じないですよね。
加糖飲料は、糖類をそのまま脂肪組織に蓄積するという研究報告もあるので、注意してつきあいたいですね。