AnnaBabyTokyo

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お肉と魚の調理科学に基づいた冷凍&解凍方法とは?

昨日の記事で、野菜についての冷凍方法をご紹介しましたが、本日は、お肉と魚の調理科学に基づいた冷凍&解凍方法をご紹介します。
お肉と魚は、すぐに食べないのなら、買いだめして単に冷凍すれば大丈夫!? と思いがちですが、少しの手間で解凍後も美味しくいただけるポイントなどを解説致します。

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肉や魚は少しでも水分を減らして冷凍!

肉や魚を買ってきたら、パックごと冷凍せずに一度取り出して、下処理をしてから冷凍すると、解凍時にドリップが少なくなり、味の劣化が防げます。
そのポイントは、肉や魚の表面に軽く塩をふることです。
肉や魚の身は、筋肉の部分が可食部となるわけですが、塩をかけることで、筋肉の細胞から浸透圧で水分量を減らすことができます。
そのため、冷凍の際、凍結する過程での細胞破壊が防げます。
また水分量が減るので、解凍時にドリップ(水分流出)量を減らすことができます。
ドリップは単に魚から水分だけが抜けるのではなく、肉や魚に含まれる栄養価も一緒に流出してしまいます。
その中には旨味成分なども含まれるため、味や風味がなくなってしまうのですね。

氷水にくぐらせてから冷凍!

肉や魚の表面に塩をふりかけるだけでもOKですが、さらに丁寧に下処理をしてから冷凍すると、解凍時に美味しくいただけます。
まず、ボウルにたっぷりの氷水を用意し、肉や魚を一度くぐらせましょう。
漬けるのではなく、くぐらせるだけです。
そうることで肉や魚の表面が、氷の膜でおおわれるので、冷凍時に凍結する過程での酸化が防げ、品質保持にもつながります。
また冷凍すると当然ながら水分はなく氷の世界。
すなわち乾燥も激しいことになります。
氷の膜は、肉や魚の乾燥防止にもなるのですね。

せっかく氷の膜をはったので、素早くラップに包んで、さらにジップロックなどで密封してから冷凍室で凍結させましょう。
氷水にくぐらせた後は、キッチンペーパーでは拭かないことも鉄則です。
(氷の膜がとれてしまいます)

家庭用冷凍室でも急速冷凍がカギ!

家庭用の冷蔵庫についている冷凍室は、庫内がー18℃からー20℃なので、急速冷凍には向かず、食品が完全凍結するまでに時間がかかってしまう緩慢冷凍となります。
生の肉や魚は、菌が多いので、前述の下処理後に密封保存したら、金属製のパッドなどに並べてから保存しましょう。
金属製のパッドは100円ショップなどで買えるものでOKです。
金属は温度を通しやすいので、冷凍庫内に入れるとすぐに庫内温度に順応して温度が下がるので、その上に食品を置いておくと、急速冷凍できるのです。
また、金属板がない場合は、冷凍室に山のように溜まっている(?)保冷剤を密封保存した肉や魚につけて冷凍すると、急速に冷凍できるでしょう。

解凍時のポイント

次は、下処理を施して冷凍した肉や魚の解凍時のポイントです。
せっかく下処理しても、解凍の仕方がマズイと、手間暇かけた意味がなくなりますよね。

フライパンなどで炒め物やソテー、ステーキなどにする時は、解凍せずに、そのまま冷凍したまま火にかけて調理した方がドリップもほとんどなく、品質が劣化しやすいー5℃から0℃の温度帯からも素早く抜けれるので、味や風味も落とさず、新鮮なまま頂けるでしょう。

また、煮物や、他の材料と一緒に調理する場合の解答は、電子レンジや自然解凍は避け、氷水につけて、温度をなるべく下げないよう解凍しましょう。
自然解凍は、品質が劣化しやすい温度帯や、菌が繁殖しやすい温度帯での時間が長くなり、食中毒の危険もあるからです。
電子レンジはすぐに調理するならOKですが、できるかぎり氷水での解凍をオススメします。

さいごに

肉や魚の冷凍&解凍は、温度管理がカギです。
とはいえ、いちいち温度を測る必要はなく、上述したように、氷水や金属板を上手く利用して鮮度を保てば簡単です!
少しの工夫で、買い置き冷凍したお肉や魚介類を美味しくいただきましょう。