お子さんが何らかの重度な病気になると、妊娠中のママの影響が多いと思われがちですね。
しかし、任活中のパパの食生活が乱れていても影響するようです。
イギリスの最新「生理学」研究の結果を見てみましょう。
パパの食事も胎児に影響する
以前から、妊活中の父親の健康状態は、精子を通して胎児に影響することがわかっていました。
しかし、妊活中の父親の食生活がどう影響するかまでは、研究が進んでいませんでした。
そこで、イギリスのノッティンガム大学がそこに着目して研究を開始!
その結果、父親が食事から充分なタンパク質を摂取できていないと、お子さんの心臓病に影響することがわかったのです。
精子の質が悪いと、子どもの心臓病は長期にわたる?
妊活中のパパの食生活が悪いと、一番に精子の質が低下します。
その精子がママの胎内に宿り、早くも胎児に悪影響を与えてしまうのですね。
その後、この世に誕生しても、心臓の弱い子供として成長していくことになります。
また、心臓病の中でも長期にわたる「心血管系」の健康に影響を及ぼすようです。
パパは受胎前7週間の食事が大切!
この研究結果は、まだ動物実験での段階ですが、マウスによる実験の詳細を見てみましょう。
研究では、雄マウスに"質の低い"低タンパク質食を与えて、その後産まれてくる仔マウスの心血管が観察されました。
雄マウスは2つのグループに分けられ、受胎前の7週間にそれぞれ以下のような食事が与えられています。
- 【A】普通タンパク食(タンパク質18%)
- 【B】低タンパク食(タンパク質9%)
【B】が「質の悪い食事」となります。
その結果、質の悪い食事は、精子の遺伝情報を変化させてしまいました。
そして、それが胎児の血管の形成に影響を及ぼし、結果的に心血管機能を低下させることになったそうです。
※参考:『生理学雑誌』
さいごに
まだ動物実験の段階とはいえ、マウスは人間と生体構造が似ているので、ヒトにも同じ状況が起こる可能性は高いといえます。
今までのエビデンスでは、子どもの病気は心臓系に限らず、ほとんどが母体について影響しか調査されていませんでした。
ママ一人では赤ちゃんは授かりません。
受胎前7週間の食生活が赤ちゃんの未来に影響するので、パパもこの時期の食生活はくれぐれも気を付けてください。