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妊娠中の飲酒は胎児の脳に影響し記憶力低下に?米・研究『ネイチャー』掲載論文

妊活中のパパママ必見!
あの世界的に有名な科学雑誌『ネイチャー』に掲載された論文で、妊娠中の飲酒は胎内の赤ちゃんに影響を及ぼして記憶障害になる可能性が高いことがわかってきました。
まだ動物実験の段階ではありますが、『ネイチャー』に認められたアメリカの研究です。詳細を見てみましょう。

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妊娠中のアルコール摂取は初期に注意!

以前から、妊活中の女性の飲酒や喫煙はタブーとされていましたね。
無事、妊娠がわかり妊婦さんとなったら尚更気を引き締めなければいけません。
しかし、妊娠初期のうちは妊娠していることに気づかず、そのままアルコールを摂取しているケースがあり問題となっているのです。

洋菓子に含まれる洋酒にも注意

お酒はさほど飲まなくても、洋菓子好きの女性も注意が必要です。
「ケーキ」類をはじめ「生菓子」「チョコレート」には、アルコール分が飛んでいない洋酒が含まれていることが多いからです。
毎日のようにこうした洋菓子を好んで食べていると、知らずにアルコールを摂取していることになるので妊婦要注意です。

アルコールの分解成分が赤ちゃんの脳に影響?

アルコールを摂取すると、肝臓で分解されます。
肝臓では分解時に多くの成分が産生され、その1つに「酢酸」があります。
アメリカのペンシルバニア州立大学の研究によると、この「酢酸」が胎児の脳に影響するとのことです。
その影響は出生後も続く可能があり、記憶障害をもつ可能性もあるとのこと。

飲酒によって肝臓で産生された「酢酸」は胎児の脳にどう影響する?

研究チームは、安定した状態でアルコールを摂取させたマウスを用いてその経過を観察しました。
マウスの肝臓内でアルコールから生成された酢酸は、「ACSS2」と呼ばれる酵素を介して脳に悪影響を与えていることがわかったのです。

「ACSS2」が低下すると記憶障害に?

少し難しいお話になりますが、脳の核には「ヒストン」という物質があります。
そのヒストンが「アセチル化」されると、私たちの遺伝子発現を促進してくれるという働きがあります。

それには「ACSS2」という酵素の働きが重要で、それにより神経細胞核内の遺伝子調節が良くなって、記憶や学習機能に重要な「記憶遺伝子」を活性化させているのです。

しかし、妊娠中にお酒を摂取していたママの胎内で育った赤ちゃんの脳は、「ACSS2」の発現が低下するので記憶障害が起こりやすくなるのですね。

研究チームは妊娠マウスにアルコールを摂取させた実験で、胎児の脳機能の低下を確認したということです。
※参考:『ネイチャー』

さいごに

妊娠中にも平気で飲酒や喫煙をする不良ママはさておいて、妊娠初期は「妊娠」そのものに気づいてなくてお酒を飲んでいるケースが多いといいます。
妊活中の女性は、妊娠初期が肝心なのでアルコール好きの人は早めお酒を断っておくことをおすすめします。
洋菓子好きの人も、洋酒が入っていそうな生菓子は避けておきましょう。
妊娠中は「妊娠糖尿病」の危険も出てくるので、いずれにせよアルコールもスイーツも控えるのが賢明でしょう。