快適な睡眠を手に入れるには健康的な食事と少ない飲酒が鍵?北欧・研究
今週のお題「眠れないときにすること」
ヒトは睡眠時に、様々な身体の機能を回復すると言われていますね。
良質な睡眠を得るには、健康を促進する食事や食習慣、少ないアルコール消費量が望ましいようです。
フィンランドの最新研究報告の詳細を見てみましょう。
快適な睡眠を確保する方法とは?
東フィンランド大学の研究により、冒頭のような事実がわかってきました。
研究チームは、睡眠中の生理的回復が、食事行動と食事の質に、どのように関連しているかを調査しました。
肥満で精神的苦痛を抱えている、約250名の成人を対象に、調査を開始。
対象者の身体回復結果を分析するため、3夜連続の睡眠記録により、心拍変動を測定しました。
参加者の食行動は48時間《食事思い出し法》を採用
参加者の摂取行動については、4つの異なる審問票を使用して、調査しました。
質問票の内容は、48時間の《食事思い出し法》を採用しています。
前述の心拍数と質問票の回答を解析した結果、より良い生理学的回復を示す、高い睡眠時の副交感神経活動は、より健康を促進する食事の質と、アルコール消費量が少量であることが、決定因子だという事実がわかりました。
ストレスバランスの良い参加者は食事の質が良く飲酒も少ない
特に、ストレスバランスの良かった人たちは、ストレスバランスの悪い人たちと比べて、全体的な食事の質が高く、食物繊維の摂取量も多く、食事の自制心も強いことが判明しました。
そして、アルコールの摂取量も、少量であったそうです。
ストレスバランスを良くすると睡眠の質も良くなる
今回の研究では、横断研究に過ぎないので、より良い回復が健康的な食事と、どのように関連するのか? 具体的な機序は、まだわかっていないそうです。
あくまで、統計データでの判断ではありますが、アルコールの摂取を控え、食事の質を改善することで、ストレスバランスは良くなります。
そして、ストレスバランスが良いと、良質な睡眠を誘います。
良質な睡眠を確保できていると、日中の睡魔や、ストレスも減るので、好循環になるのですね。
※参考:『産業医学毒性学雑誌』
さいごに
健康的な食習慣を送っていると、昼間は活発に動ける「交感神経」が働き、ちゃんと夜になると眠くなる「副交感神経」が働くので、睡眠の質も、自ずと良くなるのでしょう。
睡眠と健康的な食事、そして飲酒を控えることが、ストレス社会を乗り切る、近道なのかもしれませんね。