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早産児の腸内細菌はプロバイオティクスで改善?スウェーデン・研究

早産で産まれた赤ちゃんは、腸内細菌も十分に整っていないと考えられています。
しかし、スウェーデンの研究によると、プロバイオティクスで改善の方向に向かうようです。
詳細を見てみましょう。

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乳酸菌サプリで乳児の重度の腸炎症が改善か?

スウェーデンのリンショーピング大学の研究により、重度の腸炎症が見られる超早産児に乳酸菌サプリを与えると、腸内細菌が多様性を高め、改善に向かうという報告が発表されまた。

 

研究では、妊娠23~28週の間に産まれた超早産児132名を対象に、プロバイオティクスのサプリメントを、赤ちゃんが飲める状態にして毎日与え、36週になるまで経過を観察しました。
対照群としてプラセボ・サプリを与えられた赤ちゃんたちもいます。

その結果、冒頭のようなことがわかってきたのです。

プロバイオティクスは炎症性の細菌を減少させる?

プロバイオティクスを投与中に、赤ちゃんの腸内細菌の組成が変化していくことが確認!
生後1ヶ月の間、L.ロイテリ菌という腸内細菌が豊富なり腸内細菌が改善に向かったとのこと。
また、生後1週間の間に炎症性疾患リスクの高いブドウ球菌属やクレブシエラ属という細菌が減少していることもわかりました。
プラセボ投与群の赤ちゃんは、これらの細菌の減少はなかったそうです。
2歳になるころころには、早産児の赤ちゃんの腸内細菌に、こうした悪玉菌はかなり減少していたようです。

クレブシエラ属の悪玉菌は死滅させること!

特に、「クレブシエラ属」という腸内細菌は、悪玉菌の主犯格のようなもので、早産児の赤ちゃんの腸内によく潜んでいます。
この菌は壊死性腸炎に関連しているため、出来る限り早く、死滅させないといけません。

早産児の赤ちゃんの腸内はプロバイオティクスで守る?

今回の研究結果では、プロバイオティクスの投与が、このクレブシエラ属にどう影響して減少させているか? という科学的根拠までは追求できていません。
しかし、プロバイオティクスの投与が、確実にクレブシエラ属の減少に導いているという事実が、観察により確認できたとのこと。
出典は『細胞レポート医学』

さいごに

科学的根拠を得るには、さらなる研究が必要ですが、赤ちゃんの腸内細菌の改善に、プロバイオティクスは大いに役立つことがわかりましたね。