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砂糖は依存性薬物と同じくらい脳に悪影響?デンマーク・研究

欧米では、一部の国で加糖入り飲料に税金がかかるようになり、「砂糖」の摂り過ぎによる注意喚起が進んでいますね。
日本ではまだそのような話は出てきていませんが……。
砂糖の摂り過ぎは、中性脂肪を増やすだけではなく、「麻薬」なみに脳へも悪影響が出ます。その実態はどうなっているのでしょうか?
デンマークでの最新「食物依存」の研究を見てみましょう。

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砂糖は脳内で依存性薬物と同じ働きをする?

砂糖は依存性薬物と同じような回路で、脳に影響をおよぼしています。
このことは、以前からの研究報告で知られていましたが、デンマークのオーフス大学の研究で、「脳の報酬回路」に影響があることがわかってきました。

これは「食物依存症」と呼ばれる病気の1つで、わかりやすくいうと「ばっか食べ」にあたいするものです。
特に砂糖をたっぷりと使った食品を好んで食べる「甘味依存症」もこれに該当します。

スイーツを食べずにはいられない状態で、毎日砂糖たっぷりの「チョコレート」「キャンディ」「クッキー」「ケーキ」などを頻繁に食べてしまうのです。

こうした人たちの「脳」は、「報酬回路」という領域に悪影響が出ています。

脳の報酬回路とは?

甘味依存症の人たちは、買い置きのお菓子がなくなると、家中を探し回ります。
ないことがわかると、ひどい場合は、真夜中にコンビニに赴いてまでスイーツ類を買いあさります。
こうした行為は、自分の脳に、ひたすら「快楽」を与えたい一心で動いており、それを「脳の報酬回路」といいます。
「脳の報酬回路」は誰にでもあるものですが、全ての人が「砂糖」から快楽を得ているわけではありません。
「成績が良かった」「スポーツなどの結果が良かった」「目標を達成した」「誰かに褒めらた」など、様々です。
これが、次へのさらなる発展に向けて、努力するキッカケにもなるのです。

しかし、これが砂糖いりのお菓子や飲料、麻薬だとたちが悪いのです。

砂糖漬けの脳はわずか12日間で異変?

研究者たちは、砂糖が生体の脳と行動に影響を及ぼすかどうか、実験を開始。
始める前は、これが神話であってほしいと願っていましたが、結果はやはり「砂糖は脳に悪影響」ということがわかったのです。

研究では、7匹のブタに12日間、毎日2リットルの"砂糖水"を与え、開始日と最終日に、ブタの脳を画像分析しました。

その結果、脳のドーパミンとオピオイド受容体に大きな変化が認められたということです。※参考:『サイエンティフィックレポート』

動物実験の結果ではありますが、生態系の脳の構造は、ヒトもほぼ同じ構造なので、大いに参考になる結果です。

ドーパミンとオピオイド受容体とは?

ドーパミンはものごとの「ヤル気」などにも関わる物質なので、少量なら良い結果をもたらします。しかし、常に脳がドーパミンで満ちていると、攻撃性を増したりして危険な状態になります。

オピオイド系は、幸福や喜びに関連した脳の化学物質。
砂糖を摂取すると、わずか短時間でオピオイド系に影響がでます。
スイーツを食べた後、一瞬、幸せな気分になるのは、そのためでしょう。

しかし、長期にわたり、砂糖を大量に摂取していると、幸福や喜びをもっと味わいと思い、どんどんと欲してしますのです。

スイーツの摂取は適度に!精神疾患の恐れ大!

こうして「脳の報酬回路」は間違った方向に傾いていき、気づいたらお菓子が手放せなくなる「甘味依存症」に陥るのです。
こうした脳の破壊は、麻薬中毒者と同様、「うつ病」「躁うつ病」といった精神疾患の引き金になります。
また若年層では「統合失調症」の可能性が高くなるので、注意が必要です。

さいごに

私たちの脳は、常に「報酬」を求めているもの。
誰かに認められたくて、日々頑張っているともいえます。
また認められなくては、学校の勉強も、仕事やスポーツの成果もランクアップできないことでしょう。
ポジティブな方向に脳の報酬回路が活性化すればいいですが、「砂糖」「アルコール」「ニコチン」「カフェイン」などは行き過ぎると、ヒトの心身を傷つけてしまうので、程度な量を心掛けるようにしましょう。
特に「砂糖」は「麻薬」なみに、依存度が高くなるので、注意したいですね。