AnnaBabyTokyo

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ストレスが減ればファストフードの利用も減る? アメリカ・研究

幼い子供がいる家庭で、低所得の家庭ほど、お子さんの肥満度が高く、ファストフードの利用が多い事実がわかってきました。
アメリカの最新研究の詳細を見てみましょう。

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低所得家庭ほど子供にファストフードを?

アメリカのオハイオ州立大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
主に、低所得家庭の母親が主導となって、子供に食事を与えている場合に、この例が多いようです。
しかし、ストレスが減ると、母親がきちんと食事を作るようになり、ファストフードの利用も減ったそうです。

16週間のストレス緩和プログラムとは?

研究では、低所得家庭の母親に対し、16週間のプログラムを実施。
内容は、「ストレス管理」「健康な食生活」「身体活動」などを促進し、体重増加の防止を目的としていました。
指導として、時間管理と優先順位をつけて、簡単なステップをレッスン方式で組み込み、実践しやすいよう、参加者には同年代の母親が登場する映像を見せました。

ストレス要因に対する意識とは?

研究者たちは、参加者の母親たちに見せる映像の中で、ストレス要因に対する意識を高めてもらう工夫を凝らしました。
参加者の女性たちは、その映像を観て、
「こんなにストレスを感じている生活を送っていた、と気づいたのは初めてだった」
と語ったそうです。
彼女たちは、日々の生活の中で、家族関係や低所得などが、どれだけ自分のストレスになっているかを知らなかったのです。

ストレスの多い人ほど、サインを読み取れない?

また、参加者の多くは、以前から「焦り」「頭痛」「首の痛み」「睡眠障害」があったそうですが、それがストレスから来るものということも知りませんでした。

高脂肪食やファストフードで思考力が低下?

研究者たちは、食事調査の中で、低所得家庭ほど安価に購入できるスナック菓子やファストフードの利用が多いことから、こうした食品の影響で、知覚ストレスになっていることも判明。
そして、ファストフードやスナック菓子の利用を辞めると、知覚ストレスが低下して、ストレスも減少傾向にあったと言います。

健康的な食事を取り入れればストレスは緩和

また、ストレスが減少すると、母親たちは、スナック菓子やファストフードの購入率が減ることもわかりました。
この結果をふまえ、研究者たちは、

こうした女性たちが、健康的な食事を望んでいないわけではない、ということもわかりました。
ストレスを管理する方法を知らなければ、ストレスが溜まってくると、便利なジャンクフードを利用してしまうのです。
それは、ストレスで頭がいっぱいになり、食事に気を配ることができないからです。
そうなると負のスパイラルに陥るので、一日も早くストレス状態から抜けられる方法を知ることです。

と述べています。

現状を知り、食事改善することが先決

研究者たちは、低所得の母親と子供を対象とする特別補助用プログラムのデータも分析しました。

それによると、「経済的困難」「荒れ果てた地域での生活」「頻繁な引越」「不安定な恋愛関係」「小さな子供たちとのにぎやかな生活」などが、主なストレスの原因となっており、女性たちの体重を平均10ポンドも増やしていました。

しかし、前述の『ストレス緩和プログラム』に参加してもらった低所得の女性たちは、何が原因かが理解できたので、その後は、健康的な食事を準備し、自身のストレスを管理し、身体活動も行うようになったとのこと。
そして、食事が改善されていくと、知覚ストレスも緩和し、思考もしっかりとしてくるので、将来設計もできるようになり、つらい現状から抜け出す考察もできるようになるそうです。

食生活を変えるとネガティブ感情をコントロールできる?

研究者たちは、

食生活と身体運動で、まず肥満を解消し、正常な知覚を取り戻すことで、ネガティブ感情をコントロールできる思考力がつく、と推測しています。
そうすると、今のつらい生活は、一時的なものであり、それを乗り越える自信がつき、そして未来に目を向ける自信につながるでしょう。

と述べています。
※参考:『栄養素』

さいごに

食生活の良し悪しで、その人の性格が形成されるわけではありません。
しかし、ジャンクフードばかり食べていたら、思考を司る神経細胞はボロボロになるので、些細なことにもストレスを感じるようになるでしょう。
やはり、ストレスはもちろん、生きていく経済力をつける仕事力や生活力をUPさせるために、日頃の食生活は大切にしたいですね。