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市販の加工食品の増加が小児肥満を増やしている? アメリカ・研究

アマゾンの先住民の子どもたちを対象とした調査で、小児肥満が増えている背景が見えてきました。
この地域は、貧しい人たちが多く、以前は飢餓で苦しんでいたようですが、どんな異変があったのでしょうか?
アメリカの最新研究を見てみましょう。

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安価に入手できる加工食品が小児肥満の原因か?

アメリカのベイラー大学が行った、アマゾン先住民の調査により、この地域に住む、子どもたちの体脂肪が増加傾向にあり、小児肥満の人口が増えていることがわかってきました。
身体活動量の低下が原因と思われていましたが、どうやら、安価に入手できる市販の加工食品が多く出回ったことが原因しているようです。

都心部の子供ほど太りやすい?

小児肥満の発症は、乏しい食生活と、身体がカロリー消費をできていない(不活性)ことが起因していると考えられています。
研究チームは、エクアドルのアマゾン川流域の原住民「シュアル人」の子どもたちを対象に、調査を開始。
シュアル人は5万人ほどの大きな原住民集団です。
農村部の子どもたちは、地理的に孤立しており、主に、狩猟、漁業、小規模園芸に基づく、自給自足スタイルに依存して暮らしています。
一方、都市周辺の子どもたちは、店舗、レストラン、道路、病院など様々な市場設備にアクセスできる環境です。

データを解析した結果、都市周辺の子どもたちは、農村部の子どもたちと比べて、体脂肪が平均65%多いことが判明しました。
一方の農村部の子どもたちには、小児肥満はもちろん、太り気味の子どももいなかったそうです。

生活が貧しくても、都市部にいると、安価な加工食品も手に入りやすく、利便性も良いので運動不足にもなりやすく、市場の発展が災いしているのかもしれません。

都心ほど安価の食品が買いやすい

都市周辺の子どもたちは、農村部の子どもたちと比べて、4倍近い食事を摂取していました。
食事内容は、栄養が乏しい、安価な加工食品でした。
都市部の方が、食べ物を得やすいと言えますが、食事内容の栄養面では、農村部の食生活よりも乏しいようですね。

ちなみに都市部も農村部も、子どもたちの身体活動量はさほど、変化はなかったそうです。
また、食事内容のカロリー計算だけだと、カロリー摂取量もほぼ同じということです。
同じカロリーのものでも、加工食品と生鮮食品では、ビタミンやミネラルの摂取量が違ってくるので、内容が乏しいと、それだけ体脂肪として蓄積されてしまいそうですね。
食事の内容だけで、これだけ体型に変化が現れるとは、驚きですね。

運動も大事だが食事内容が最も重要!

この結果をふまえ、研究者たちは、子どもの成長に運動も大切だが、何を食べさせるのか、食事内容はとても重要だと、述べています。
※参考:『栄養学雑誌』

さいごに

対象となったのはアマゾン川流域の子どもたちですが、安価な加工食品で食事を済ます人たちは、世界中で増えていますね。
日本でもいえることです。
おうち時間が増える中、簡単なインスタントで食事を済まさず、生鮮食品を取り入れた食生活を送りたいものですね。
特にお子さんの成長には、栄養バランスが必要です。