AnnaBabyTokyo

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おたふく風邪・はしか・風疹のワクチンはコロナ予防に?アメリカ・研究

今年は暖冬とはいえ、コロナだけではなく、様々なウイルスが蔓延しやすい時期ですね。
数年前から問題となっている「おたふくかぜ」とコロナの関係性も、アメリカの研究で明らかになってきました。
詳細を見てみましょう。

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コロナと「おたふく風邪」の重要な関係性とは?

アメリカのワールド・オーガニゼーションなどの共同研究によると、おたふく風邪(ムンプス)を含むワクチンの接種歴がある人は、ムンプス抗体価のレベルとコロナの症状が反比例していることが明らかになりました!
すなわち、おたふく風邪用のワクチンを受けたことがある人は、コロナに罹りにくい、ということです。

このワクチンを受けている人は、ムンプス抗体価が高い状態にあり、何日もコロナ患者と濃厚接触があっても、感染すらしなかったそうです。

ムンプス抗体価が高い人の特徴とは?

おたふく風邪の他、はしか、風疹のワクチンも、同様の現象がみられるそうです。
この3つの疾患予防となる、三種混合ワクチン「MMRワクチン」も、コロナ予防に有効だ、という学説は、以前から立てられていました。
それを証明するかのように、最新の研究によって、おたふく風邪のIgG抗体価のレベルが、コロナ患者の重症度と逆相関していることが示され、前項の説が強固になってきたのです!

42歳以下の人に有意な効果が?

研究者によると、

42歳以下で、MMRワクチンの接種歴がある人は、ムンプス抗体価のレベルとコロナの重症度が、統計的に有意に逆相関であることが発見されたのです。
これは、コロナウイルスの危険から、MMRワクチンが命を守る可能性が高いことを示しています。
また、子どもは大人よりも、大幅にコロナの発症率が低くなっています。
これは、大多数の子どもたちが、最初のMMRワクチン接種を生後12~15ヶ月、2回目は4~6歳に済ませているからです。

と述べています。

コロナから回復した患者の特徴は?

また、研究では、コロナから回復した80人の対象者を2つのグループに分けて観察。

  1. MMRグループ:アメリカ生まれで、以前にMMRワクチンを摂取していた人たち(50名)
  2. 比較グループ:MMRワクチンの接種歴はないが、主に「はしか」「おたふく風邪」「風疹」の罹患歴があり、MMR抗体を得ていると思われる人たち(30名)

どちらのグループの人も、ムンプス抗体価がある、ということです。

調査の結果、1グループ内では、コロナの重症度の間に有意な逆相関が見られました。
2グループでは、関連は見られませんでした。
1のMMRワクチンを受けていた人の方が、コロナに感染しても無症状また軽度で回復できたようです。
しかし、2の場合でも、重症化は少なく、コロナから回復しているので、ムンプス抗体価があると、コロナで命を落とす危険は少ないようですね。
(100%安全という意味ではありません)

MMRワクチンはコロナ予防に有効?

この結果をふまえ、研究者たちは、

この研究は、MMRワクチンとコロナの関係を評価した、世界で最初の免疫学研究です。
ムンプス抗体価とコロナの間に、統計的にも有意な逆相関があることが示されました。
さらなる調査は必要ですが、MMRワクチンは、多くの子どもが摂取している、副作用がほとんどない安全なワクチンです。
コロナの感染予防、コロナの蔓延防止、重症度の軽減、いずれにおいてもMMRワクチンには究極な利点がありました。
これは、リスクの少ない介入だと言えます。

と述べています。
※参考『mBio』

さいごに

おたふく風邪などのワクチンが、コロナ予防になるとは嬉しいですね。
まだ確証とは言えないかもしれませんし、日本で認められたわけではありません。
ですが、コロナのワクチン開発が難航している現在、MMRワクチンが正式に認められれば、希望が開けてきますね。