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小児肥満は8歳で肝臓疾患に?米・小児医学

3歳ぐらいまでの「小児期初期(前期)」のお子さんで、体重が異常に増加してしまうと、8歳までに、小児肥満が基で、まだ幼いのに肝臓系の疾患にかかりやすいことがわかってきました。 詳細をみてみましょう。

子どもの肝臓疾患は3歳頃の肥満が影響?

一般に肝臓疾患は、成人になってから、アルコールの摂取過多や、肥満、脂質異常症が影響してかかるものですね。 しかしアメリカのコロンビア大学メディカルセンターの調べで、3歳児の時にウエスト周囲が大きく、肥満になっていると、8歳までに肝臓疾患にかかるリスクが高くなることがわかってきました。 肝臓疾患の中でも、「非アルコール性脂肪肝疾患」と呼ばれるものだそうです。

研究では、約600名の子どもを対象に、

  • 【A】小児期初期:平均年齢3.2歳
  • 【B】小児期中期:平均年齢7.7歳

とに分けて、体重と身長、皮下脂肪の厚さ、ウエスト周囲、ヒップ周囲などの測定と、血液採取を行いました。 これらのデータをもとに、両グループの肥満測定値とALT濃度の関連が調べられました。

その結果、【A】グループの3歳でウエスト周囲が大きかった子どもは、8歳までに肥満測定値とALT濃度、両方の増加の可能性が高く、 そして【B】グループの8歳では、普通体重の子どもより、肥満児の方がALT濃度が35%、上昇していました。

3歳の時に肥満であった子どもは、8歳で普通体重に戻った子どもも、引き続き肥満児のままの子どもも、平均して23%ものALT濃度が上昇していることがわかったのです。 ※参考:『小児科学雑誌』

子どもの食事やおやつ、高カロリー食品に気を付けよう

お子さんが3歳頃になると、大人と同じように食事ができますし、おやつタイムは特に嬉しそうにしているので、ついついお菓子を与えすぎている親御さんも多いことでしょう。

小さい子は少しポッチャリしている方がかわいいのですが、度を過ぎて過体重になるまで食事やおやつを与えすぎてはいけない、ということが前述の研究でわかりましたね。

子どもは成長時期なので、即エネルギーとなる炭水化物や揚げ物などを好む傾向があります。 しかし、こうした食べ物は高カロリーで脂質も高いので、食べ過ぎると、大人よりも代謝のいい子どもでも、太ります。

また、小さいお子さんを狙った事件も多発するご時世なので、親御さんとしては、家の中で遊んでくれている方が安心でしょう。 しかし、本来、子どもは外を駆けずり回って遊び、本能的に運動を好む時期です。 それを、家の中にいる機会が多くなると、運動不足で、エネルギーが使われず、肥満になる可能性も高くなります。 運動習慣も視野にした、お子さんの肥満予防が必要となりそうですね。

さいごに

大人でも肝臓に支障が出ると、苦しい思いをしますが、8歳ぐらいから肝臓を悪くしてしまうと、将来の健康や社会生活も不安定になるかもしれません。

子どもはまだ、自分で何を食べるべきか? の判断がつかないので、ママやパパがキチンと管理する必要があります。

好きなものをたくさん食べさせてあげたいですが、それだけでは子どもの健康につながらないので、将来、賢く食べ物を選択できるよう、指導してあげましょう。