日本でも「三つ子の魂百まで」という古くからの諺がありますね。
食生活や健康的なライフスタイルも幼少時の生活習慣が、その後の成長期や大人になっても影響するようです。
スペインの最新小児研究によると、4歳児の時点で健康的な生活習慣を身につけていると7歳以降の小児肥満リスクが軽減するそうです。
詳細をみてみましょう。
4歳児の健康習慣がその後の小児肥満の運命を左右?
スペインの ポンペウ・ファブラ大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
研究によると、4歳児に健康的な生活を送っている児童は、7歳児の「過体重」「肥満」「腹部肥満」のリスクが極めて低かったということです。
小児肥満は世界中で増加傾向なので、こうした研究結果は今後の対策や改善に役立ちそうですね。
4歳児の5つのライフスタイルを解析!
この研究では、4歳の子供約1,400名を対象に、生活習慣のデータが解析されました。
研究者たちは、生活習慣を5種類の行動スコアとして解析。
- 身体活動
- 睡眠時間
- テレビの視聴時間
- 植物性食品の摂取
- 加工食品の摂取(※)
※「砂糖」「油脂」「食品添加物」を多く含んだ菓子類、インスタント食品、パン、ファストフードなど。
これらをスコア化して、4歳児と7歳児の「BMI」「ウエスト周囲」「血圧」などを算出しました。
また4歳児のトリグリセリドやHDLも測定しています。
4歳児の肥満は7歳児まで続く?
身体調査の結果、4歳児のライフスタイルスコアが「負」の方に高かった児童は、7歳児のBMIとウエスト周囲が大きいことがわかりました。
つまり、4歳の頃から加工食品をよく食べ、植物性食品の摂取が低く、TVもよく見ている児童は、7歳児に小児肥満になっているリスクが高いということです。
逆のライフスタイルスコアが最高位であった4歳児の場合は、7歳児での「過体重」「肥満」「腹部肥満」のリスクが最も低かったそうです。
結果は、ライフスタイルスコアと4歳時のアウトカムとの関連性は認められなかったという。しかしながら、ライフスタイルスコアと7歳時のBMIとウエスト周囲長Zスコアとは負の関連性が認められた。4歳時、ライフスタイルスコアが最高三分位だった子供は、7歳時、過体重、肥満、腹部肥満が最もリスクが低かったという。
一番危険な因子はTVの視聴時間?
そして、調査の詳細項目にあった3番の「テレビの視聴時間」。
これが一番の肥満因子になっていることもわかりました!
※参考:『小児肥満』
4歳児は通常なら、自発的に走り回り、いろんなことに興味を持つ時期です。
それを、家に閉じ込めてテレビばかり視聴させていると、運動不足に陥り、その後運動習慣を持たない子になってしまうのでしょう。
さいごに
テレビを見ていると、ついついおやつも食べ過ぎてしまうものですね。
「動かない」「加工食品をよく食べる」の悪循環がそのまま7歳児の小児肥満、その後の思春期肥満、成人肥満と続いていくかもしれないのです。
この時期は、パパママが子供の生活習慣を担っているので、お子さんの健康のためにも、少しでも早い時期から健康的な生活を送れるよう、指導してあげたいですね。