ストレス社会を生き抜いていく上で、理想的な心血管の状態をキープするためには、ある7つの生活習慣があげられています。
その7つの習慣は、眼の健康に良いそう!?
アメリカの最新研究の詳細を見てみましょう。
世界中で22億人が視覚障害に?
社会のIT化が進む中、現在、世界中で約22億人もの人たちが何らかの視覚障害を患っていると考えられています。
その中でも、多くの人が重篤な眼精疾患や失明の恐れがあるとも!?
また、視覚障害や失明の主な原因は「加齢黄斑変性症」「糖尿病性網膜症」「白内障」「緑内障」と言われています。
眼の疾患は生活習慣と関連が?
以前から眼の疾患は、「喫煙」「肥満」「高血圧」など個々の生活習慣因子との関連が指摘されていました。
こうした生活習慣は、心血管状態の指標が単独で機能するわけではありませんが、加算的に相互作用を起こして、眼の疾患を引き起こす可能性があるそうです。
しかし、今まで、これらの指標全てと眼の疾患や心血管の状態を、包括的に評価した研究は行われてきませんでした。
そこで、アメリカのテキサス工科大学の研究班が調査を開始!
ほとんどの眼精疾患は初期は無症状
どんな病気でもそうですが、眼精疾患も、ご多分にもれず、初期の頃は無症状なので、大きなワナに気付いていない人が多いものです。
そのため、眼科を受診する人も少なく、多くの人が失明について最悪の状態になってから気づくことが多いのです。
ジョンホプキンス大学のオンラインアンケート調査では、約2,000人中、25%の人が、眼精疾患とその危険因子について、知識をもっていないことがわかってきました。
眼と心疾患に良い生活習慣とは?
前述の2つの大学の研究は、『ライフスタイル・シンプルセブン』として知られる「米国心臓協会」の健康指標を順守したものです。
その7つの習慣とは?
- 禁煙
- 定期的な身体活動
- 健康的な食事
- 標準体重の維持
- コレステロールの適正管理
- 血圧の適正管理
- 血糖値の適正管理
となっています。
このシンプルセブンはスコア化されており、高いほど、生活習慣が良いということになります。
シンプルセブンのスコア値と眼精疾患のリスクは正比例
このシンプルセブンをスコア化し、米国健康・栄養調査に参加した40歳以上の成人、約6,100名のデータを分析すると、スコアが高い人ほど、
・加齢黄斑変性症
・糖尿病性網膜症
・白内障
・緑内障
といった眼精疾患のリスクも低いことがわかりました。
特に「糖尿病性網膜症」は、スコアの最も高かった人たちは、スコアが低い人たちと比較して、97%も、罹患率が低くなっていたそうです!
眼精疾患リスクが低い人は心血管リスクも低い?
全体としては、眼精疾患のリスクが低い人は心血管疾患による全死亡の半分以上が、予防可能ということも判明!
眼精疾患も、やはりシンプルセブンのような7つの生活習慣を良くすることが、先決のようですね。
※参考:『米国医学雑誌』
さいごに
眼精疲労は、市販の目薬で済ます人が多いですが、頭痛や肩こりの原因になるなど、様々な病気のシグナルにもなっています。
早めの眼科受診、そして「まばたき」の回数を意識して増やすなど、眼をいたわってあげましょう。
そしてできる範囲内で「シンプルセブン」の生活習慣を維持してみましょう。