高脂肪食は腸内細菌を破壊し、心臓病リスクに? アメリカ・研究
揚げ物やスナック菓子、肉汁したたる焼肉やステーキ。
スイーツ好きの人なら、生クリームやバターたっぷりの焼き菓子など、高脂肪食は、魅力がありますよね。
そんな高脂肪食は、摂取が多い人ほど、腸内細菌が破壊され、その影響で心臓病に寄与する可能性が高くなるそうです。
アメリカの最新研究の詳細を見てみましょう。
高脂肪食は腸内細菌を破壊して心臓病の原因に?
以下は、アメリカのヴァンダービルト大学医療センターの研究報告内容です。
高脂肪食は、まず、腸内の上皮と腸内細菌叢を破壊するそうです。
それにより、心臓病に寄与する代謝物の産生が高まるとのこと。
高脂肪食は体内で炎症を起こす!?
研究チームは、動物モデルを用いた研究で、その事実を確認しました。
高脂肪食のエサを与えられたマウスは、体内の至る所で炎症が起き、腸の上皮細胞が損傷される事実が発見されました。
高脂肪食はミトコンドリアの機能にも障害を?
高脂肪食は、ミトコンドリアの機能にも障害を及ぼしていました。
そのため、上皮細胞は、より多くの酸素と硝酸塩を作りだすようになったのです。
こうした工程が災いして、大腸菌などの有害な悪玉菌が増殖!
また、悪玉菌の活動を刺激するので、細菌代謝物の生産を押し上げていました。
高脂肪食は肝臓にも影響して動脈硬化に?
高脂肪食が原因で出現した有毒物は、肝臓で他の物質に変換されます。
肝臓で変換された物質は、今度は、動脈硬化を促進して、全ての死因による死亡リスクを高める要因となるそうです。
治j療にはアミノサリチル酸が効く?
上記のように、高脂肪食で汚染された体内は、毒性物質を排除しなければいけません。
炎症性腸疾患の治療に使われている《アミノサリチル酸》を含む薬剤に、腸の上皮細胞の機能を回復させる効果が期待できるようです。
既に、動物実験では、上皮細胞の機能の回復が確認されているとのこと。
また、動物実験では、肝臓で変換された有害物質の増加を鈍らせることも、実証できたそうです。
肥満や生活習慣病は原因食材の見直しが必要
薬に頼る治療も大切です。
ですが、肥満や心臓病を招くとわかっている、原因食材の摂取を控えることが一番の得策です。
肥満による心血管疾患や、腸相を悪くする事実は、多くの研究報告が上がっています。
肥満になりやすい食生活の一つに、高脂肪食があります。
これを、控えめにする努力から、始めてみましょう。
眼に見えて、体調が改善さていくのが確認できるでしょう。
※参考:『サイエンス』