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メタボにも関与!高血糖と筋肉減少は逆転できる?オーストラリア・研究

肥満が原因となる病気は、メタボをはじめⅡ型糖尿病など様々な生活習慣病を生み出しますね。
また、身体が太り出すのは、「高血糖になりやすい食事」や「筋肉が減少する」といったことも理由の一つとして上がっています。
しかし、オーストラリアの最新研究で、高血糖と筋肉減少は逆転できる仕組みもあることがわかってきました。
詳細を見てみましょう。

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肥満者は肝臓も悪い?

肥満に関連したⅡ型糖尿病患者は、肝臓も悪い傾向があると考えれています。
オーストラリアのモナシュ大学の研究によると、それは、肝臓のアラニン代謝が妨げられるので、高血糖を起しやすく、骨格筋の萎縮にもつながるからだそう。

肥満者の肝臓は高血糖を起しやすい?

では、太っている人たちの肝臓はどうなっているのでしょうか?
今回の研究では、ヒトとマウスの両方の観察で、肥満関連でⅡ型糖尿病になっている患者は、アミノ酸アラニンの肝臓代謝が変化していることが、明らかになりました。

肥満者の高血糖や筋肉減少は元に戻せる?

肝細胞である「アラニンアミノトランスフェラーゼ」を意図的に制御すると、筋肉のサイズと強度の骨格筋タンパク質の合成が回復し、高血糖状態と筋肉減少を元にもどせることがわかってきました。

肝臓代謝の変化が筋肉減少の原因に?

研究によると、肝臓代謝の変化は、筋肉のサイズと強度に直接影響し、その背後にあるメカニズムは、肝臓と骨格筋の間のアミノ酸循環を促すホルモン「コルチゾール」と「グルカゴン」のレベル上昇によって引き起こされます。
そうすると、筋肉が小さく、弱くなるのだそう。

肥満者は代謝機能障害が起きやすい?

肥満者は前述の通り、代謝機能障害が起きやすい状態になっており、様々な病気の合併症も懸念されています。
それに加えて、肥満者には見過ごされやすい筋肉減少の疾患「フレイル」も引き起こしやすい状態だとも!
フレイルは高齢者特有の疾患と思われていますが、コロナ禍で運動不足が続き、体重が増加傾向の人は、若年層でも要注意です。
筋肉減少で起きるフレイルは、日常生活のちょっとした動きも鈍くなり、著しく生活の質も低下し、死亡率も高まるので、注意が必要です。

肝臓は筋肉タンパク質代謝に重要!

この結果をふまえ、研究者たちは、

今回の研究で、肝臓が筋肉タンパク質代謝の重要な制御点であることわかり、大きな発見となりました。
この新しい発見は、Ⅱ型糖尿病での骨格筋萎縮の役割を臨床的に、そして綿密に調べる必要性を示しています。

と述べています。
※参考:『ネイチャー代謝』

さいごに

筋肉の低下は、運動不足はもちろん、太って肥満体質になったり、糖尿病予備軍になることでも起こりうることがわかりましたね。
一見、関係のなさそうな「肝臓」も筋肉保持のために重要な臓器であることも!
今後、コロナ太りや運動不足で、こうした状況の人が増える可能性もありそうですね。
くれぐれも、運動不足と太り過ぎに注意したいですね。