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低脂肪牛乳は必ずしも健康度が高い訳ではない? オーストラリア・研究

小児肥満や、血中脂肪を気にしている方、そしてダイエットに、低脂肪牛乳を利用している方もいらっしゃることでしょう。
しかし、オーストラリアの最新研究によると、必ずしも低脂肪乳が健康に貢献する訳ではないようです。
詳細を見てみましょう。

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乳脂肪は心血管系疾患を悪化させない?

オーストラリアの《ジョージ・インスティチュート・フォー・グローバルヘルス》という研究機関による、報告をご紹介します。
血中の脂肪酸レベルを測定した場合、乳脂肪の摂取量が多い人は、摂取量が少ない人と比べて、心血管疾患のリスクが低いという事実がわかってきました。
すなわち、乳脂肪の摂取量が、少々多くても、死亡リスクは増加しないようです。

16年間の追跡調査で分かった事実

研究班は、スウェーデンの60歳以上の男女約4,000名のデータを対象に、調査を開始。
血中の脂肪酸濃度の測定により、乳脂肪の摂取量を評価しました。
その後、16年間の追跡調査を行い、心血管疾患および、死亡の人数を確認しました。
年齢、収入、生活習慣、食生活などのリスク因子を調整後、心血管疾患のリスクは乳脂肪の摂取量が多い人で、最低のリスクだったそうです。
また、全死因による死亡リスクも、増加傾向ではなかったということです。

アメリカ・デンマーク・イギリスでも同じ結果に?

さらに研究班は、前述の結果を踏まえて、アメリカ、デンマーク、イギリスからも、合計43,000人のデータを集め、他の17の研究症例と組み合わせて、同様の調査を行いました。
すると、前述の結果と同じく、乳脂肪摂取が心血管系疾患や死亡リスクを高めない、という事実がわかったのです。
この結果は、最も包括的なエビデンスを明らかにしたことになるそうです。

乳製品を避けることは、心臓の健康に寄与しない?

この結果を踏まえ、研究者たちは、

私たちの研究は、乳製品を避けることが、心臓の健康には「最良の選択ではない」という事実を示唆しました。

と、述べています。
※参考:『プロス医学』

さいごに

この研究は、心臓病に焦点を当てた研究なので、心臓疾患の懸念がある人は、乳製品の摂取を続けても、問題ないかもしれませんね。
とはいえ、乳製品は脂肪であることには変わりはないので、摂り過ぎには注意しておきたいですね。
程度な摂取を心掛けましょう。