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子供の肥満予防は低脂肪乳である必要はない? オーストラリア・研究

欧米では、小児肥満問題が深刻です。
そのため、学校給食で低脂肪乳が提供されている国もあるようですね。
しかし、成長期のお子さんに、必ずしも低脂肪乳を飲ませる必要はないようです!?
オーストラリアの最新・臨床栄養学研究の詳細を見てみましょう。

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小児肥満の予防は全脂肪乳でも問題ない?

オーストラリアのエディスコーワン大学の研究によると、全脂肪乳は、低脂肪乳と同じくらい、子供の成長に良い、という事実がわかってきました。
公衆衛生面で、
「2歳以上の子供に、低脂肪乳製品を推奨する」
としている、国や自治体もあるかもしれません。
しかし、研究チームの調査によると、必ずしも「低脂肪乳が良い」とも、「全脂肪乳が悪い」とも言えず、どちらも同様に、子供の成長に寄与するとのこと。

4~6歳児を対象に3ヶ月の追跡調査!

研究チームは、4~6歳の健康な子供を対象に、2つのグループに分けて、調査を実施!
2つのグループには、以下の内容の乳製品を3ヶ月間、摂ってもらいました。

  1. 通常の乳製品の代わりに全脂肪の乳製品を
  2. 低脂肪の乳製品

上記の乳製品は、2週間ごとに無料で、参加者に宅配されました。
また、摂取量については、乳製品の残量を2週間ごとに測定してもらいました。

どちらの乳製品でも肥満や心血管のリスク因子に関与しない?

子供たちは、低脂肪乳か全脂肪乳かの関りなく、食品から同量のカロリーを摂取していました。
2の低脂肪乳を摂っていた子供たちは、乳製品からの摂取カロリーと、摂取脂肪が低下していましたが、自然とそれを補う食品を、他の食材や飲料から摂っていたそうです。

そして、1と2のグループ、両方とも、肥満や心臓血管系のリスク因子に、有意差は見られなかったとのこと!

特に健康な子供は低脂肪乳を摂る必要はない!

この結果を踏まえ、研究者たちは、

健康な子供の場合、全脂肪乳を摂っていても、肥満の増加や心臓代謝への悪影響がない事実が判明しました。
今回の研究と、以前の研究結果を考慮して、食事ガイドラインの将来の改訂では、
『2歳以上の子供が、全脂肪または低脂肪乳製品を摂取することを、いずれも推奨する』
という項目を、検討する必要があるでしょう。

と述べています。
※参考:『米国臨床栄養学雑誌』

さいごに

せっかく低脂肪乳で、乳製品のカロリーや脂質を減らしても、お子さんは、自然と代替え食品を食べてしまうようですね。
低脂肪乳は、人工的に調整や加工を施しているので、成長期のお子さんには、一般の牛乳摂取で大丈夫! という事実がわかりましたね。