AnnaBabyTokyo

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コレステロールを増やさない食生活で動脈硬化を防ぐ

ここ3日ほど、動脈硬化についての記事を書いてきましたが、本日は、動脈硬化の予防や改善につながる食生活をお届けします。
ポイントは、コレステロールを増やさない食事です。

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飽和脂肪酸の摂取量を減らす!

コレステロールを減らす食事というと、一番に思い浮かべるのが卵でしょう。
確かに卵の黄身にはコレステロールが多く含まれますが、食品からのコレステロールを食べても、即、ヒトのコレステロールにはなりません。

それよりも怖い存在が動物性食品に含まれる飽和脂肪酸の摂り過ぎです。
飽和脂肪酸はヒトの体温と同程度でも固まるので、高温調理で一旦溶けても、食事でヒトの体内に入ってくると36℃程度に下がるのでまた固まり、LDLコレステロールを増やす結果につながります。
LDLコレステロールは血管壁にプラークという膨らみをできやすくして、血流を悪くさせる犯人です。
そのもとはと言えば、私たちの食生活なので、脂を多く含む牛バラ肉や霜降り牛、牛脂を使った料理、豚バラ肉、鶏の皮、ベーコン、ラード、生クリーム、牛乳、バターなどの摂取を減らすようにしておきましょう。

飽和脂肪酸の許容範囲は?

飽和脂肪酸を全く摂らないのは難しいことですが、1日にとる総エネルギー量の7%未満が許容範囲とされています。
日本人の1日の総摂取カロリーの平均が1,800kcalなので、飽和脂肪酸は14g程度までならOKということです。
だいたい大さじ1程度ですね。
鶏の皮を焼いた時、霜降り牛を焼いた時、ラードや牛脂をフライパンで溶かした時、だいたい溶ける脂の量が目に見えてわかりますよね。
結構な量の脂が出てくるので、大さじ1程度ならあっという間にオーバーしてしまうことがわかるでしょう。

ちなみに、牛乳やヨーグルトは1日1杯程度(180gまたは180cc前後)ならOKです。

直接コレステロールを含む食品の許容範囲は?

冒頭でも触れた卵は、コレステロールそのものが、黄身に含まれています。
健康な人の場合、1日3個程度までOKと言われていますが、動脈硬化が心配される人やコレステロール値・血圧が高い人は、1日1個程度または1週間に2~3個程度に留めておくといいでしょう。
しかし白身部分には、ほとんど含まれないので、食事療法で徹底的に排除しなければいけない時は、白身だけ使うといいでしょう。
白身のみの卵焼きも充分おいしいですし、お料理のつなぎも、白身だけ使っても、粘質や起泡性があるので問題ありません。

他にコレステロールそのものを含む食材は、レバー類、いくら、うなぎ、白子などです。
これらは卵と違い、毎日摂取するわけではないので、たまに食べる程度なら問題ないでしょう。

トランス脂肪酸もLDLコレステロール値を上げる

飽和脂肪酸と同様に避けるべく脂肪酸は、マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸です。
欧米の多くは、トランス脂肪酸の使用を、国が禁止していますが、日本はまだ禁止されておらず、コンビニや大手食品メーカーが製造するパン類や小麦を使った菓子類、ケーキ類にはほとんど使用されています。
これらの製品を1つだけ食べるなら、国に決められたトランス脂肪酸の許容範囲内ですが、2つも3つも食べていると、あっという間にオーバーしてLDLコレステロール値が上がってしまいます。
パン好きな人、洋菓子好きの人は、特に注意しておきましょう。

多めに摂ってもOKな脂肪酸は?

同じ脂肪酸でも、不飽和脂肪酸や中鎖脂肪酸などは、多めに摂っても血液循環を良くし、体脂肪を燃焼する作用があるので、これらの脂肪酸を増やすように心がけましょう。
といっても、やはり脂肪酸なので、摂り過ぎはカロリーオーバーになります。
ラードや牛脂で炒め物をする人は、オリーブオイルやごま油に変えるといいですね。
また、中鎖脂肪酸は話題のMCTオイルに代表されるものですが、料理の仕上げや飲み物に混ぜて摂取するなど、加熱しないで摂ると血流改善作用が得られ、動脈硬化予防になるでしょう。
同様に青背魚やエゴマ油などに含まれるDHAやEPAの脂肪酸もオススメです。

肉食派の人は魚介類中心に

和食離れで、魚を食べない人も増えてしまいましたが、肉食派の人は、どうしても飽和脂肪酸の摂取量が増えてしまうので、動脈硬化が懸念される人は、魚介類中心にシフトしていきましょう。
毎日、魚を摂取している人は、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクは極めて低く、また中性脂肪値も上がりにくいことが統計データよりわかっています。
魚介類には前述のDHAやEPAのn-3系脂肪酸が多く含まれているので、その作用が大きいと考えられています。

野菜や海藻の摂取を増やそう!

野菜に含まれるビタミンや海藻に含まれるミネラルにも、血流を改善する栄養成分が多く含まれています。
これらも和食離れのため、摂取量が減ってしまった食品群ですが、これらの摂取が多い人ほど、動脈硬化がもととなる心筋梗塞や脳梗塞のリスクが下がることがわかっています。
野菜や海藻は、共通して食物繊維も含まれており、食物繊維はコレステロールの吸収や血糖値の乱高下を抑える作用も期待できるので、動脈硬化のリスクはさらに下がるでしょう。

柑橘系の果物も取り入れよう

果物は中には糖度の高いものもありますが、単なるスイーツと違って、ビタミンやミネラル、食物繊維も一緒に摂れるので、1日100~200g程度なら大丈夫です。
中でもみかんやレモンなどの柑橘類は進んで摂るようにしましょう。
体内でクエン酸回路に働きかけ、体循環をよくし、動脈硬化をはじめ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを下げてくれるでしょう。

大豆製品も◎!

大豆に含まれる植物性油脂もLDLコレステロールを下げる作用が期待されています。
また大豆サポニンやイソフラボンも同様の作用が期待でき、大豆製品の摂取が多い人ほど、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが低いそうです。
納豆1パック、豆腐100g程度を取り入れておくといいでしょう。

白米は冷や飯にするか大麦や雑穀を混ぜて食べよう

炊き立ての白米は血糖値を上げてしまうので、空腹時に食べるのは避け、食事の最後に食べたり、おにぎりなどの冷や飯の状態で食べると血糖値の上昇が抑えられ、中性脂肪になりにくいでしょう。
また大麦や雑穀を一緒に混ぜて炊くと、白米にない栄養成分がプラスされ、糖度も下がるのでオススメの食べ方です。
冷や飯はご飯の温度が下がる過程でレジスタントスターチという食物繊維様の物質が産まれ、食物繊維同様に、コレステロールを吸収し、コレステロールの増加が防げるでしょう。

食べ過ぎないことが何より大事!

動脈硬化が懸念されるコレステロールを増やさない食材をいくつか挙げましたが、これらも、たくさん食べ過ぎてはいけません。
「お腹いっぱい食べること」がクセになっている人は、食べている内容が低カロリーで栄養満点であっても、胃が拡張し、消化吸収のスピードもダウンして、結局老廃物と化し、意味がなくなってしまうからです。
物足りないな、と思う程度の腹八分目で潔く食べ終わる勇気も必要です。
もったいない! と全部食べてしまう人も残す勇気を持ちましょう。

さいごに

動脈硬化は、ほとんどが食生活で改善または予防できるので、病気を恨む前に、食生活を見直し、お腹いっぱい食べるクセを治すことから始めてみましょう。