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子どもの運動習慣は脳機能を高める?欧米共同研究

お子さんが小さいうちは、体操や水泳、男の子なら少年野球やサッカー、女の子ならバレエなど、運動につながる習い事を取り入れているご家庭も多いことでしょう。
中学・高校生になると、部活動で運動部に入る子も多いですね。
こうした、成長期に運動習慣を持つ子どもたちは、そうでない子どもたちと比べると、脳機能が高まり、学業成績も伸びやすいことが欧米の共同研究でわかってきました。

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成長期の運動習慣は脳機能と学力を高める?

イギリスと北欧の各国、そして北米の合計8ヶ国の医学グループの共同研究で、表題のような結果が得られることがわかりました。

子どもたちが、運動習慣を優先して、少々勉強をサボったとしても、成長期の子どもにとっては良い時間の過ごし方であり、かえって脳機能や学力が高まるのだそうです。

研究では、6歳から18歳の成長期の子どもたちを対象に、身体活動とその影響について書かれた、多くの研究論文を解析しました。
その結果、以下のようなことがわかりました。

  • 運動習慣は、心肺のフィットネスにつながり、成長期の子どもたちの知力向上だけではなく、脳機能の発達にもつながっている。
  • 学校生活で、その前後(朝または夕方)に運動習慣がある子どもは、総じて学業成績が良い。
  • 中程度の運動習慣を1度行うだけでも、脳機能や知的能力が高まり、学業成績の伸びにつながっている。
  • 基本的な運動習慣が上達するにつれ、脳機能と学習成績が比例して伸びていく。
  • 運動を優先して、授業を受る時間や学習時間が減っても、良い成績を取ることへの妨げになっていない。

とのことです。
習い事で本格的なスポーツを取り入れなくても、体育の授業を受けたり、朝礼前や放課後、友だちとスポーツを取り入れた遊びを行うだけでも、十分、脳機能が向上するようですね。

運動習慣と健康の関連性は?

もう1つ気になる点は、運動習慣がお子さんの健康度に、どれぐらい有益になるか? ということですね。

前述の論文解析の結果、運動習慣は心肺機能と筋肉のフィットネスにつながるようで、心臓系の疾患や、Ⅱ型糖尿病へのリスクが有意に低下するということです。
これは、子どもの頃からの運動習慣が早期であるほど、リスクが抑えられているそうです。

パパやママでも健康体の人は、今は運動不足でも、成長期の時に運動部に所属していたり、小さい頃に体操や水泳を習っていた、という経験があるのではないでしょうか?

お子さんの今の運動習慣が、成人になってからの健康度に貢献するでしょう。

運動習慣は幸福度にもつながる?

日頃、生活していると、ある物事に対して、ポジティブに受け止めるか、ネガティブに受け止めるかで、幸福度が違ってくることがありますよね。

例えば、廊下を走って、先生に怒られたとします。
ネガティブに受け止めると、先生に怒られたことを気にして不幸な気分になります。
しかし「廊下を走るのがいけない、ということが知れた!」「先生に気にかけてもらえた」などポジティブに受け止めると嫌悪感がなく、幸福度が増しますよね。

こうしたポジティブ思考や、子ども自身の自己評価を高くしたり、ヤル気UPなども、運動習慣のある子どもたちの方が有意に高いそうです。

そして仲間や家族を大切にしたり、指導者を敬うなど、精神的にも安定し、自分の存在価値を社会的意義があると感じられる成人へと成長するようです。
※参考:『英国スポーツ医学雑誌』

さいごに

 iPS細胞で有名な山中伸弥博士も、以前、NHKの特集番組で、いつまでも研究を続けたいので、脳機能が衰えないよう、毎日ランニングなどを取り入れて、運動時間を確保している、とおっしゃっていました。

子どもの時の習慣は、成人してからも続くと考えられているので、本格的なスポーツではなくても、ラジオ体操やウォーキング習慣など、少しでも身体能力がUPできる機会を増やしてあげましょう。