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人工甘味料は炭水化物をあわせると人体に悪影響!? アメリカ・最新研究

近年は、糖質オフのクッキーやパンなどの製品が増え、コンビニやスーパーでも買えるようになりましたね。
そうした多くの製品には砂糖の代わりに人工甘味料が使われています。
人工甘味料はコーヒーや紅茶の砂糖代わりに少し使う分には身体に害はないようですが、炭水化物と一緒に摂ると、人体に有害なようです!?
アメリカの最新細胞研究の結果を見てみましょう。

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人工甘味料×炭水化物の組み合わせは人体に悪影響?

これまでの研究でも、人工甘味料は賛否両論、様々な説がありましたが、大量に摂ったり、毎日摂取し続けない限りは大丈夫だろう、というのが一般的な認識でした。
そこで、アメリカのイエール大学が人工甘味料が人体に及ぼす影響について調査を開始!
その結果、冒頭のようなことがわかってきました。
一体、人工甘味料と炭水化物を一緒に摂ると、どう人体に悪いのでしょうか?

人工甘味料による人体への影響の研究が進んでいるが……?

近年、人工甘味料による人体への影響がさかんに研究されています。
例えば「脳への影響」「最終的な新陳代謝に及ぼす影響」などです。
一部の研究では、人工甘味料が血糖値とインスリン値に悪影響が見られたとの報告もありましたが、全ての研究が同じ結果になったとは言い難いようです。
そのため、イエール大学の研究員たちは、人工甘味料がどのように摂取されているのかを、より具体的に調査しなければ、人工甘味料が人体に悪い物なのか、良い物なのかわからない、として「人工甘味料が何と一緒に摂取されるか」を中心に研究を開始しました。そこに"悪影響"のヒントが隠れていると!

人工甘味料そのものは人体に悪くはないが……

研究グループは、人工甘味料の主要物質「スクラロース」そのもの自体は、人体に悪影響はない、としています。
しかし、それらを炭水化物と一緒に摂取すると、インスリン感受性に有害な変化を引き起こしていることを発見!
そして甘味に対する脳の反応の低下もMRI検査で観察された、とのこと。

人工甘味料の摂取は脳が勘違いを起こす?

以前から人工甘味料の度重なる摂取は、脳の甘味の予測能力が低下することがわかっていました。脳はグルコースを欲しがる臓器です。しかし人工甘味料は舌では甘さを感じていますが、実際はグルコースが入ってないため、脳はグルコース不足となり、それが幾日も続くと、やがて甘味の予測機能が鈍ってくるのです。

研究者たちは、このことを確かめることが、研究の第一目的だったようです。

脳よる甘味の知覚は、グルコースや炭水化物を代謝するために、身体全体を代謝に備えて準備させる反応でもあります。
人工甘味料を摂り続けると、その能力を失う可能性があるので、極めて重要な事柄なのです。

どのような実験で明らかに?

今回の実験では、低カロリー飲料を摂取する習慣のなく、普通体重で、かつ代謝機能障害を持ち合わせていない人たちが対象となりました。
20~45歳の45名の人たちを対象に2週間行われました。
実験用の低カロリー飲料を7回飲んでもらい、食事は普段通りに過ごしてもらいました。

その2週間の期間中に、MRI検査を用いて、対象者の甘味・塩味・酸味など、その他の味に対する脳の反応の変化も調べました。
また味覚の測定やインスリン感受性を調べるため、経口ブドウ糖負荷試験も行われています。

詳細結果は?

対象者は3つのグループに分けられ、フルーツ風味の飲料を実験用飲料として飲んでもらいました。
その飲料はグループごとに入っている甘味料が違い、

  1. スクラロース(人工甘味料)カロリーゼロ
  2. 砂糖 カロリー120kcal
  3. スクラロース+マルトデキストリン(人工甘味料+炭水化物)カロリー120kcal

となっていました。

スクラロースは砂糖の600倍の甘味を持つノンカロリー甘味料です。
そしてマルトデキストリンは炭水化物の一種ですが、甘味はさほどないので、ゼロカロリーのスクラロースと一緒にしています。

その結果、「甘味への脳の反応」「インスリン感受性」「糖代謝」といった人体への悪影響が見られたのは【3】のグループだったのです。

この結果を踏まえて、さらに対象者を増やして、【3】の組み合わせで実験を行ったところ、結果は同じでした。

人工甘味料×炭水化物の組み合わせは人体全体に悪影響?

研究者たちは、【3】の人工甘味料と炭水化物の組み合わせは、腸がその時のカロリー量について、脳に信号を送信したが、脳には間違ったメッセージが届いているため、脳と身体が甘味に反応する感覚を狂わせるのではないか、と推測しています。

これまでの実験で、人工甘味料が身体に悪いという知見があったのは、こういったことが理由かもしれない、ということです。

また対象者の人体において空腹時インスリンの急増が見られたため、実験を中止したほど悪影響だったということです。

植物由来の低カロリー甘味料も今後検討

今回の実験ではノンカロリーの人工甘味料で人体への影響を観察しましたが、今後はエリスリトールなど植物(自然系)由来のノンカロリー甘味料の人体への影響も調査されるようです。
しかし、研究者たちは、人工か自然かの問題ではなく、ノンカロリー甘味料の人体への影響は、同じ結果になるのでは? と予測しているそうです。
※参考:『細胞代謝作用』

さいごに

ダイエットクッキーなどの存在は、糖質を気にせずに食べられるので、嬉しい存在でしたが、毎日食べ続けるのは身体に悪いようですね。
コロナの影響で、家にいる人が増え「コロナ太り」を気にする人も増えてきました。
こうした時、糖質オフのお菓子はありがたい存在ですが、人工甘味料で甘味を調整している上、「人工甘味料×炭水化物」の組み合わせのものが多いので、賢く取り入れるようにしましょう。