食べ過ぎを防ぐために、食器のサイズを小さくして、食欲を抑える、という方法がありますね。
実践したことがある人も多いことでしょう。
果たして効果はあったでしょうか?
イスラエルの最新、食欲研究を見てみましょう。
ヒトのカラダは常に飢餓と闘っている?
人間は太古の昔から「飢餓」と闘っていたので、飽食の時代となった現代でも空腹を断ちきるために、本能的に食欲が掻き立てられるようになっています。
実際、脳には摂食ホルモンや飢餓ホルモンと呼ばれるホルモンも存在し、食べ物を見ると、食欲が沸くようになっています。
それに対抗して、満腹を知らせるホルモンや食欲を抑えるホルモンも存在します。
しかし満腹を知らせるホルモンは、食事を終えてすぐには分泌されず、30分ぐらいたってから出てくるので、多くの人は食べ過ぎてしまい、満腹を知らせるホルモンが出てくるころには、苦しくなるまで食べ過ぎていることが多々あるのです。
これが続くと、暴飲暴食が当たり前となって、いつしか「お腹いっぱい食べないと不安」という欲望が出てきます。
聖書の7つの大罪に「大食」があがっているのは、こうした人間のサガがあるからでしょう。
小さな食器はダイエット効果なし?
人間が食べ過ぎてしまう、カラダの仕組みがわかったところで、イスラエルの最新「食欲」研究を見てみましょう。
研究では、110名程の男女を対象に(平均年齢24歳)大きさの違うお皿に、同じ大きさのピザを乗せ、脳が、小さなお皿に対してピザのサイズを錯覚するかどうかを検証しました。
その結果、空腹であった人ほど、ピザのサイズを正確に把握しており、小さなお皿を使って、食欲を抑えることはほぼ難しいということがわかりました。
飲食業界では、バイキング形式などのレストランで、小さなお皿を採用して、お客様の摂取量を抑える試みを行っているところが多くなっていますが、空腹の状態で訪れた場合、お皿のサイズでは誤魔化せないようです。
※参考:『食欲』
さいごに
空腹時の人間の食欲は、ついつい食べ過ぎる傾向があるので、注意が必要ですが、あまりガマンばかりだとまた衝動で食べてしまいますね。
ある程度お腹を満たし、カロリーや油分、糖分が抑えられるものを食べるようにすると、お子さんの小児肥満などの心配もなくなるでしょう。
例えば、
- フライドポテト ⇒ 蒸したジャガイモやサツマイモ
- スナック菓子 ⇒ ノンフライの野菜チップス
- 菓子パン ⇒ ブランパンや全粒粉パン
- ホットケーキ ⇒ 大豆粉のホットケーキミックス
- チョコレート ⇒ 大豆やシリアル入りのチョコレート
見た目や量、満腹感が同じでも、カロリーや糖質、脂質が、半分以上も減らせる製品もあるので、賢く利用して、人間の本能である「食欲」と向き合いたいですね。