AnnaBabyTokyo

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妊娠中のオメガ3系脂肪酸摂取で早産リスクが軽減?

世界中で、早産によるお子さんの病気や、夭折が問題となっており、日本でも低出生体重児の対策が見直されていますね。
その原因の1つに、妊娠中のママのオメガ3系脂肪酸の摂取不足が挙げられています。
オーストラリアでの最新研究を見てみましょう。

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早産が原因で世界中の多くの子供に健康障害

オーストラリアの南部豪州保健医療研究所(SAHMRI)の報告によると、毎年100万人近くの5歳未満の小児が「早産」が原因で亡くなっているそうです。
これはオーストラリアではなく、全世界での合計人数です。
また、「早産」が原因による子供の視覚障害や学習困難者、発達遅延などの健康または知覚問題を抱える子供は1500万人にのぼると推測されています。

早産の基準とは?

赤ちゃんが母体で育つのは、一般に「十月十日」と言われていているように、38~42週間が「正常」範囲内とされています。
「早産」とは、37週よりも前に生まれることを指し、早すぎる誕生は、そのまま死因となってしまったり、育ったとしても、その後、多くの健康被害で苦しむことになります。

早産の原因の1つのママのオメガ3系脂肪酸摂取不足

そして、新たに分かってきたのが、早産であった赤ちゃんのママの多くが、妊娠中にオメガ3系脂肪酸の摂取不足であることがわかってきました。
研究では、特に魚に含まれるDHAとEPAの摂取に注目して、70件の妊婦さんのオメガ3系脂肪酸の摂取傾向が観察されました。

オメガ3系脂肪酸の摂取を増やすだけで早産リスクが11%減!

調査の結果、妊婦さんが魚の摂取を気を付けて増やすだけで、以下のことが改善されたのです。

  • 早産のリスクが11%も低下
  • 34週未満の超早産時のリスクが42%も低下
  • 低出生体重児(2,500g未満)のリスクが10%低下

もちろんオメガ3系脂肪酸の摂取不足だけが、早産の原因ではありませんが、摂取量を増やすだけでリスクがかなり低下するので、妊活中や今、妊娠中の方は、進んでお魚を食べるようにしましょう。

研究者たちは、早産を防止する、具体的な対策案は少ないので、これは新しい発見として、ぜひオメガ3系脂肪酸が不足しないよう、摂取してほしい、とコメントを発表しています。
※参考:『コクラン・ライブラリー』2018年11月

オメガ3系脂肪酸はエゴマ油や亜麻仁油でも摂れる!

魚からDHAやEPAのオメガ3系脂肪酸を摂ることが理想ですが、魚が苦手な方もいらっしゃるでしょう。
また、魚を揚げ物や、調理してから時間が経ってしまった持ち帰り総菜の魚のおかずは、もうオメガ3系脂肪酸は酸化してほとんど残っていません。

魚からDHAやEPAを摂る場合は、お寿司やお造りなどの生の魚か、加熱調理してすぐの魚を食べなければ、補えのです。

そこで便利なのが、エゴマ油や亜麻仁油です。
1瓶700円~1500円ぐらいしますが、1日にティースプーン1杯分が1日の摂取量なので、飲み物や料理の仕上げに摂るといいでしょう。

しかし、これらのオイルも酸化しやすいので、冷蔵庫で保存し、加熱調理には使わないようにしてください。
くれぐれも炒め物の油として使ってはいけません!
温かい飲み物を飲む前に入れる分には、酸化しませんが、オイルを入れてから電子レンジで飲み物の温め直しをするのはタブーです。

そこだけ守れば、気軽にオメガ3系脂肪酸を摂取できるでしょう。

さいごに

オメガ3系脂肪酸は、授乳中のママにも有効ですし、離乳していても子育て中のママの母性を育てるにも、オメガ3系脂肪酸は役立つとのことなので、進んで摂取するようにしましょう。

子育て中のママだけではなく、オメガ3系脂肪酸の摂取不足は、全体に言えることなので、魚を食べる機会が少ない人は取り入れておくべきでしょう。
オメガ3系脂肪酸は、ヒトの体内では合成できないので、食品から摂取する必要があります。
体内に不足すると、皮膚や筋肉の合成もうまくいかず、免疫力も下がるので、肌荒れや風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。
そういった面でも摂取しておきたいオイルですね。