AnnaBabyTokyo

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好き嫌いの多い子の10代は?

お子さんが3歳前後は、食べ物の好き嫌いが多い時期ですね。
食物アレルギーはともかくとして、この時期の好き嫌いは、単なる「イヤイヤ期」と呼ばれる第一次反抗期であることが多いもの。
この時期のお子さんの反抗期を見抜けず、そのまま好き嫌いの多い子として育つとどうなるのでしょうか?
イギリスの最新研究をみてみましょう。

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3歳時の好き嫌いは10代になると?

イギリスのブリストル大学の研究では、3歳時に好き嫌いがあり、その後、改善しなかった子どもは、10代に入ると、加糖製品の摂取量が以上に多く、ビタミン類の摂取が極めて低いなど、摂取している栄養源に偏りが見られることを報告しました。

これまでの研究で、子どもの好き嫌いは、就学前の子どもにおいて、栄養のある食品の摂取量が少なくなりがちであることはわかっていましたが、この習性が10代に成長した時に、どう影響するかなどの長期的なことは調査されていませんでした。

好き嫌いが多い子の栄養状態は?

研究では1991年から1992年にイギリスで行われた大規模出生追跡研究に参加していた約14,500組の母子のデータを解析し、子どもが2歳~13歳までの食事記録データもそれぞれ分析されました。

その結果、2歳から5歳半の間に好き嫌いが多かった子どもは、少ない子どもと比べると、3.5歳時点と10歳半の時点で、

  • タンパク質 -5%
  • 食物繊維  -7%
  • 肉類    -15%
  • 果物    -10%
  • 野菜    -14%

これらの食品群の摂取がマイナスとなっていました。

好き嫌いが多いと13歳の時点では?

その後の13歳の時点では、野菜や果物など、ビタミン源の不足がさらにひどくなっていました。

  • 野菜 -23%
  • 果物 -14%
  • 肉類 -8%

パパママから子どもへの食育が大切!

小児栄養や小児医療の分野では、子どもの幼少期の「イヤイヤ期」は第一反抗期として認識されていますが、パパママがそのことを知らずに、子どものワガママを見抜けないと、その後の成長が不健康なものになる可能性が高くなります。

研究者たちは、この研究で、幼児期の栄養は最も大切で、両親が子どもの成長に対する栄養知識を増やすことが最重要項目だと述べています。
※参考:『栄養素』2019年5月

さいごに

お子さんが泣き叫んでまで食事を拒むと、なかなか好き嫌いをなくすのは難しいかもしれません。
しかし、イヤイヤ期が過ぎ、就学する6~8歳の時点で好き嫌いを改善しておくと、10代の伸長が延びる時期に間に合うそうです。

無理やり食べさせるよりも、お子さんの願望を満たしてあげる言葉をかけるなどして好き嫌いを克服させてあげましょう。
例えば、「魚を食べると背が伸びて頭がよくなるよ」など。
これは実際に、魚からカルシウムを摂取して骨の伸長の材料となりますし、DHAやEPAの摂取で、脳細胞の活性に繋がります。
こうした事実を的確に伝えてあげる食育を目指したいですね。