1歳未満の赤ちゃんは、母乳か、牛乳由来の育児用ミルクを飲ませることが基本ですね。
しかし、半年以降になると、離乳食の観点から、少しずつ他のものを与えるママもいらっしゃることでしょう。
フランスの最新の小児研究で、1歳未満の赤ちゃんが、合併症を引き起こす特定食材がわかってきたので、詳細を見てみましょう。
1歳未満の乳児に母乳・乳製品以外のものを与えると?
パリにあるトルソー病院の研究で、フランス国内の小児科医310人を対象に、アンケート調査が行われました。
その結果、2005年から2015年の間に、母乳や乳製品以外の飲料を与えられた、1歳未満の乳児に、内科的な合併症を起こしていた赤ちゃんが34人もいることがわかりました。
原因食材は?
母乳や乳製品以外の飲料の原料は、アーモンド、栗、大豆、お米であったことが判明しました。
またアンケートの結果、この調査期間の赤ちゃん全体の1/3に、栄養不足が認められ、1歳になるまでの伸長、体重増加が低く、また貧血や低アルブミン血症、低カルシウム血症、発作、ビタミンD不足、そして低ナトリウム血症などが見られたということです。
※参考:『小児科学紀要』
母乳の質はママの日頃の食事
フランスでの研究結果ではありますが、日本でもベジタリアンのママが豆乳由来の育児用ミルクを飲ませたり、また離乳食で始めやすい、極薄いお粥(重湯)を早い時期から赤ちゃんに飲ませると、合併症のリスクがあるかもしれませんね。
くれぐれも離乳食を始める時は、医師と相談してから始めるようにしましょう。
また母乳栄養で育てているママたちは、上記のように、赤ちゃんが栄養不足とならないよう、ご自身が、鉄、タンパク質食品、カルシウム食品、ビタミンDなどが含まれた食品を積極的に摂るようにしましょう。
各栄養成分を含んだ食品リスト
育児用ミルクは、赤ちゃんが不足しがちな栄養成分を添加したものが多いので、栄養の偏りはある程度カバーできるかもしれません。
しかし、なるべくなら母乳栄養で赤ちゃんを育てる方が望ましいので、以下の食材を取り入れて、栄養満点の母乳を飲ませてあげましょう。
- 鉄
レバー類、赤身肉、赤身魚(マグロ、カツオ)、鰻、あさり、しじみ、ほうれん草、ひじきなど - タンパク質食品
肉類、魚介類、大豆製品など - カルシウム食品
魚介類全般(骨や殻ごと食べられる小魚や桜えび)、海藻類、小松菜、水菜、モロヘイヤなど - ビタミンD
きのこ類(特に干しいたけ)、魚介類
などです。
さいごに
赤ちゃんが母乳を必要とする時期は、ママ一人のカラダではないので、食生活にも気を遣いますよね。
くれぐれも、スイーツやアルコール、喫煙、コーヒーやエナジードリンクなどの高カフェイン飲料は避け、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。