離乳食において「穀類」は重要!乳幼児の発育に大きく関係~カナダ・栄養研究
赤ちゃんの離乳食がスタートすると、日本では「重湯」からはじめ、徐々にやわらかく炊いたごはんを食べられるように、進めていきますね。
欧米ではお米を食べる習慣がないので、他の穀類をおかゆ状にして、赤ちゃんに食べさせています。
カナダの最新栄養研究によると、この乳幼児期の離乳食での「穀類摂取」が後の成長に大きく関係してくることがわかってきました。
どういう内容なのか?詳細を見てみましょう。
穀類を食べている乳幼児ほど他の栄養バランスが良い?
カナダ『Nutritional Strategies Inc』の研究によると、乳幼児が健やかに発育していく過程で、全粒粉穀物や精製穀物の摂取が、とても重要だと発表しました。
研究チームでは、乳幼児用のアメリカ向け『食事ガイドライン』を新しく策定する上で、「穀物」摂取の基準を決めるため、アメリカの「国民健康・栄養調査」(2001-2016)のデータを解析。
それをふまえ、穀物摂取と乳幼児の「各栄養素」「エネルギー摂取量」「食事の質」「摂取した食品群」「非摂取食品群」などのデータを抽出しました。
その結果、穀類を良く食べて育った乳幼児ほど、栄養バランスが良いとのこと!
穀類摂取の多い乳幼児が満たしていた栄養素とは?
どんな栄養素が多いかというと、以下のようになりました。
- 食物繊維
- 亜鉛
- 葉酸
- マグネシウム
- チアミン
- ビタミンB6
穀類摂取の多い乳幼児はどんなものを食べているの?
また、どんなものを食べているかというと?
食品群は以下の通り!
- 野菜
- 果物
- 豆類
- 全粒穀物
- 精製穀物
- 乳製品
- たんぱく質(豆類など)
- 魚介類
- 飽和脂肪(肉類)
もちろん、離乳食として摂取するので、どの食品群もすりつぶしたり、ペースト状にしたものですが、実にいろいろ食べていることがわかりますね。
離乳食で穀類を取り入れるメリットとは?
研究者たちは、この調査結果を、両親や介護者、そして乳幼児の栄養指導を行う人たちに対して、離乳食に穀物を食べさせるメリットと、穀物を食べさせない時のデメリットを知るために、重要な資料になる、と述べています。
離乳食に穀物を取り入れると、おのずと他の食品もバランスよく食べると言うメリットがあるのです。
※参考:『栄養素』
さいごに
この研究データの中に「全粒穀物」が入っていましたね。
主に全粒粉小麦粉や雑穀をさしますが、日本では「玄米」も含みます。
玄米に限っては、乳幼児に与えると、それが例え重湯やおかゆであっても、アレルギー症状を引き起こすことがあるので、絶対に与えないでください。
日本では、乳幼児のアレルギー食品の中に「玄米」は入っています。
お粥状にしても、玄米についている殻などが、赤ちゃんの器官や肺に影響を及ぼすおそれがあるからです。
穀類を主食にすると、おかずとして他の食品も摂るようになるので、栄養バランスが整いますね。
赤ちゃんの健やかな成長に、ぜひご参考に!