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成長期に脳の認知能力を高めるには「鉄」が必須?米・神経科学研究

赤ちゃんから若年成人まで、脳組織が「発育中」の時期に、食事から「鉄」を十分に摂取していると認知能力が高まるようです!
アメリカの最新、神経科学研究の結果を見てみましょう。

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脳の発達と「鉄」の相関関係とは?

アメリカのペンシルバニア大学の研究によると、発育中の脳組織において、鉄含量は認知能力と相関関係が見られることがわかってきました。

研究では、『フィラデルフィア神経発達コホート』という調査に参加した8歳から24歳の約1,500名を対象として、MR画像検査にて脳内の鉄含量を測定しました。

その結果、脳内の「大脳基底核(だいのうきていかく)」の鉄含量は発育中に増加し、2つの脳の副領域において、成人期まで増え続けることがわかったのです。

脳の鉄含量が減るとどうなるの?

脳の副領域の1つである「被殻(ひかく)」内で、鉄含量が減少すると、認知能力が低下することもわかってきました。
脳内の鉄含量が、成長期において、健康的な「認知機能」の発達につながることがわかったのです!
※参考:『神経科学雑誌』

鉄を食事から摂取しよう!

男児は鉄が不足しにくいと言われていますが、動物性食品の摂取が極端に少ないと不足する恐れがあります。
女児は、一定の年齢になると、月経がはじまるので、その時に鉄がかなり奪われます。
その期間はいつも以上に、レバーや赤身肉、牡蠣、あさり、卵といった動物性食品から鉄を補給できるよう、食事に気を配ってあげましょう。

ほうれんそうやプルーン、ひじきなどにも鉄は含まれますが、植物性の鉄は「非ヘム鉄」といって、体への吸収が悪く、ビタミンCと一緒に摂らなければいけません。

その点、動物性食品に含まれる鉄は「ヘム鉄」となるので、体への吸収がよく、脳の「被殻」への鉄含量に貢献しやすくなるでしょう。

さいごに

脳の鉄含量が増えて、認知機能が発達するのも、成長期の特徴と言えるので、パパママがお子さんの食生活を見守ってあげたいですね。
今はお子さんの「個食」「孤食」が問題となっています。
「個食」は、特定のお気に入りのものしか食べないので、栄養が偏ること。
「孤食」は一人で食べたり、家族と一緒でもそれぞれ違うものを食べることを言い、これも栄養の偏りの原因になります。
また中学生や高校生になると、ダイエットに悩み、お肉は太ると勘違いして避ける子も出てきます。
まだ成長期のお子さんは、受験や進学など、脳の認知機能が一番必要とされる時期でもあるので、食の偏りがないよう、しっかりと鉄補給できる食事サポートが必要ですね。