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オメガ3系脂肪酸は全ての人に良いわけではない? アメリカ・研究

DHAやEPAなどのオメガ3系脂肪酸の摂取は、記憶力UPや血流改善など、様々な健康効果が立証されていますね。
そんな中、様々な健康指標に影響する個々人の「遺伝子型」によって、健康的な影響を与えてくれるか否かが違ってくることがわかってきました。
つまり、オメガ3系脂肪酸はすべての人に良いわけではないそうです。
アメリカの最新・遺伝子研究の詳細を見てみましょう。

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50万人のデータから解析!

アメリカのジョージア大学の研究によると、魚油の摂取はオメガ3系脂肪酸を含むため、遺伝子組成を健康的な方向に変異してくれることがわかってきました。
研究班は、50万人の遺伝情報と健康情報を収集し、かつ『英国バイオバンク』から約74,000人のデータを用いて、遺伝子型と食事摂取量の相互作用をゲノム解析しました。

魚油サプリメントが及ぼす遺伝子変異とは?

研究では、DHAやEPAなどの魚油由来のサプリメントと血中脂質の相互作用の影響が調査されました。
血中脂質は、総コレステロール・LDLコレステロール、HDLコレステロール・中性脂肪などです。
その結果、『遺伝子GJB2』の重要な遺伝子変異が明らかになったそうです。

魚油を摂取したAG遺伝子型の人たちは、中性脂肪が減少していましたが、魚油を摂取したAA遺伝子型の人たちは、トリグリセリドという中性脂肪をわずかに増加させていました。
遺伝子型にはもう一つ「GG遺伝子型」がありますが、該当者が極めて少なく結論には至らなかったとのことです。

魚油の補給はすべてに良いわけではない?

この結果をふまえ、研究者たちは、

魚油の補給は、全ての人たちにとって良いわけではないことがわかりました。
それは、私たち、個々人それぞれの遺伝子型によって違ってくるのです。
特定の遺伝的背景がある場合は、魚油の補給は中性脂肪を下げるのに役立つでしょう。
しかし、もしあなたが異なる遺伝子型を持っている場合は、逆に魚油摂取は、あなたの中性脂肪を増やしてしまうかもしれないのです。

と述べています。
※参考:『プロス遺伝学』

さいごに

魚油から摂取できるオメガ3系脂肪酸には、様々な健康効果が、次々と発表されていますが、やはり個人差があるようですね。
この研究では、魚油が中性脂肪を増やすか否かに焦点が当てられていました。
もし、「魚を食べても太る!?」という方は、『AA遺伝子型』なのかもしれませんね。