AnnaBabyTokyo

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ゲームでの食育、果物と野菜摂取増に!? 米・研究

今週のお題「ゲームの思い出」

ゲームの種類にもよりますが、ゲームを進行する上で、目標設定を行う内容のものもありますよね。
アメリカのヒューストンにあるベイラー医科大学では、「Squires Quest! II」というビデオゲームを使って、子どもたちの食育を促したところ、果物と野菜の摂取増につながったそうです!
詳細を見てみましょう。

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ゲームの目標設定を、食生活の目標設定と合致させると!?

アメリカをはじめ、ほとんどの子どもたちは、毎日の果物や野菜の推奨量をクリアしていません。
果物や野菜の摂取が多いと、小児がんや小児肥満をはじめ、将来の心血管疾患や慢性疾患、一部のガンのリスクを低減できることがわかっていますが、なかなか周知できないのが、世界共通の問題なのかもしれませんね。

そこで、ベイラー医科大学の研究グループでは、「Squires Quest! II」というゲームを使用して、小学4年生と5年生の児童約400名を対象に、ゲームの進行上で重要な「目標設定」に着目して、調査しました。

子どもたちは、ゲームの中で、果物と野菜を食べるための目標設定を行いました。
研究者たちは、この設定項目から、子どもたちを4つのグループに分けました。

  • 【A】行動群
  • 【B】意図的な対処群
  • 【C】行動と意図的な対処、両方の群
  • 【D】どれにも設定していない群(対照群)

としました。

そして全てのグループに対して、次の回までに、目標に達したかどうかを記録するように義務付け、子どもたちの親たちにもニュースレターやウェブサイト、メールなどで協力してもらうよう、呼びかけました。
子どもたちはこのゲームをそれぞれ、合計10回繰り返しています。

ゲーム内容は、家族も一緒に、健康的な食品を選択できるようなプログラムが組み込まれていたようです。

半年の追跡調査によると……!?

研究者たちは、このゲームを取り入れてからの子どもたちの食生活を、半年にわたって、追跡調査しました。
子どもたちには電話で、「24時間思い出し法」を用いて、食事内容を聞き出しました。

そして、朝食、昼食、間食、夕食と、それぞれの果物と野菜の摂取量の平均値も割りだしました。

そうすると、半年後の結果を見ると、【A】~【D】全体において、果物と野菜の摂取量が増加していることがわかりました。

詳細に見ていくと、【C】グループの「行動と意図的な対処、両方の群」と【B】グループの「意図的な対処群」では、夕食時の野菜摂取が特に増加していることがわかりました。

また、全体において、朝食、昼食、間食時に果物を取り入れる子どもが増えたそうです。

そして、調査期間中の回答率ですが、79%の子ども(家庭)が全ての目標をきちんと報告してくれたそうです。 ※参考:『栄養教育行動雑誌』

楽しみを与えると果物と野菜の摂取が増えるかも?

果物は総じて、子どもが好んで食べてくれますが、野菜は、嫌いな子も多いので、難しいですよね。

ゲームだけではなく、勉強や、社会人になってからの仕事も、「目標設定」はついて回るものです。

小学4~5年生の、ある程度、お勉強が進んだ子どもたちに、「目標設定」を行う楽しみや意義をゲームを通して学ばせ、そして健康生活に役立つ果物や野菜の摂取に活かすというアイディアは斬新ですよね。

日本でもこういう取り組みが進んで行われれば、ゲームを通して、子どもやその家族たちが、楽しみながら食育を受けられるようになるでしょう。