小児がんママの肥満と関連?
肥満のママから生まれたお子さんは、小児がんになる確率が高いことが、アメリカの最新疫学研究でわかってきました。
特に血液のがんである「白血病」が多いようです。
詳細を見てみましょう。
肥満ママと小児がんの関連とは?
アメリカのピッツバーグ大学、公衆衛生大学院などの共同研究で、冒頭で述べたように、肥満の母親から産まれたお子さんは、小児がんを発生する確率が高いそうです。
調査期間は2003年から2016年の間で、アメリカ、ペンシルベニア州での約200万の出生記録と、約3,000のがん登録記録より、解析されました。
その結果、BMI値が40以上の重度の肥満の母親から産まれたお子さんは、5歳までに白血病を発症するリスクが約60%も高かったそうです。
そして母親の体重と身長も、それぞれお子さんの白血病リスクの増加率と関連が見られたそうです。
体格の大きいママほど大きな赤ちゃんを産む
さらに分析を進めると、体格の大きい母親ほど、巨大児を産む傾向が高いこともわかりました。
また、重度の肥満女性ほど、高齢出産の傾向も高く、お子さんの何らかのがんの発症リスクと比例したそうです。
肥満女性は少しの減量も大切
しかし、肥満のすべてのレベルに同じようなリスクが伴うわけではないそうです。
なので、「肥満」と診断されている女性で、出産予定のある人は、少しの減量でも、お子さんのがん発症リスクが低くなると、研究者たちは述べています。
妊娠中に重度の肥満になるほど、お子さんの小児がんの発症リスクが高まるので、暴飲暴食や、特に甘いものの食べ過ぎには、くれぐれも注意が必要ということです。
※参考:『米国疫学雑誌』2019年5月