幼児が過体重や肥満となるのは、日頃の通園(通学)時期よりも、夏休みに増加しやすい!? ということが、アメリカのテキサス大学の研究で明らかになりました。
今日から7月の3連休、そして7月後半から8月にかけては、多くのお子さんが夏休みを迎えます。
夏休み前に、対策を立てておきたいですね。詳細をみてみましょう。
子どもは通園時期よりも夏休み期間中に太りやすい?
研究では、アメリカの代表的な幼稚園に通う園児、約18,000人を対象に、2010年から2013年の間、追跡調査をした結果、通園時期よりも、夏休み期間中の園児に、過体重や、肥満の割合が増加していることがわかりました。
この研究は、一度2007年にも同様の調査をして、研究発表を行っていましたが、その時の、注意喚起が反映されているのかを調査するため、再度、試みられたものです。
夏休み期間中は食事指導がないことが原因?
幼稚園では、10年以上にわたり、小児肥満を予防するために、食事指導などの努力がなされてきました。
それにも関わらず、2007年当時の先行研究と同様の結果だったのです。
もちろん通園時期でも、幼児期なので、成長に伴い、健康的な体重増加は見らていました。
しかし、夏休みなど、長期間、通園がない時期に、過体重となっている幼児の割合が増えている原因は、通園時期だけ、食事や身体活動プログラム等の指導をしているからで、この問題を見直さなければ、問題は解決しない、とのことです。
すなわち、夏休み期間中は、幼稚園に行かないので、ご両親に食事や身体活動プログラムを伝えておく必要があるということですね。
学童期や青年期も同様に
小学校や中学・高校でも、食事指導や運動プログラムは取り入れられていますが、夏休み期間中は、どうしても手薄になってしまいます。
そこで、サマースクールや、課外授業などを増やして、子どもたちに指導を行ったり、TVやゲームの視聴時間を減らしたり、親子での食育も必要だと考えられています。
※参考:『肥満学』
さいごに
今は、世界的に、働くママが増えているので、夏休みでも家族一緒に過ごせる家庭が少なくなっているのかもしれません。
また、普段一緒に過ごせない方は、大人の夏休みとあわせて過ごす時間は、子どもに好きなものを存分に食べさせてあげたい! という心理もあるでしょう。
夏休みという一定期間ではありますが、これを機に「お腹いっぱい食べる」クセがつくと、そのクセをなおすのに、時間がかかり、そのまま過体重、肥満へとつながる場合もあります。
幼稚園や学校のプログラムを、周りの大人も夏休みに積極的に取り組んでみましょう。