年々、ダイエットに関心を持つ女子の年齢が低くなっており、小学校低学年からダイエットを始める女子もいるようですね。 以前から女子高生の時にダイエットを始めると、更年期障害や骨粗しょう症など、高齢女性に起きやすい症状が30代や40代から現れる、「早期更年期障害」が指摘されていましたが、カナダの研究で、生活習慣も悪くなることがわかってきました。 詳細を見てみましょう。
10代でダイエットを始めると女性の環境はどうなる?
カナダのウォータールー大学の研究で、10代でダイエット経験のあった女性は、喫煙、過剰飲酒、朝食の欠食など、健康に悪い行動をとりやすいことがわかりました。
オンタリオ州の女子高生、約3,300人を対象に調査を開始し、その3年後に、追跡調査を行いました。 その結果、調査スタート時にダイエットをしていなかった女子と比べて、ダイエットをしていた女子は、3年後、高い確率で生活習慣が悪化していました。
その詳細内容は、ダイエット経験者は、してない人と比べて、
- 喫煙と朝食の欠食 1.6倍
- 喫煙と過剰飲酒 1.5倍
という結果になりました。
この研究から見えてきたものとは?
この研究により研究者たちは、ダイエットや不健康な行動をとってしまうのは、共通の根本的な要因として、「体型へのコンプレックス」があることが示唆されている、と指摘しています。 また、この研究期間中の3年間で約70%の女子がダイエットを始めていることから、さらに、不健康行動に走る女性が増えるのではないか、と懸念されています。 ※参考:『カナダ公衆衛生雑誌』2018年2月
成長期(思春期)はナイスバディになるチャンス?
10代は、18歳までが成長期となるので、自然の摂理として、体重は増えやすい時期です。 スイーツや加糖飲料の摂取が多くて過体重になるのは問題ですが、栄養バランスのとれた食事内容でも、カラダの基礎をつくる時なので、体重は増えるのです。
しかし、ここで体重を減少させてしまうダイエットを行ってしまうと、カラダの基礎がつくられず、結局、将来、太りやすい体型になったり、様々な病気を引き起こす、不健康な成人女性となってしまうのです。
成長期は均整のとれたカラダと健康体を手に入れるチャンスでもあるので、10代の女の子をもつパパやママは、お嬢さんが無理なダイエットに走らないよう、指導し、見守ってあげましょう。