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母乳のオリゴ糖が乳児アレルギーを予防?米・研究

赤ちゃんは母乳栄養で育てることが一番ですが、母乳の中に含まれるオリゴ糖が、特に赤ちゃんに多く見られる、様々なアレルギーを予防することが、最新のアレルギー研究でわかってきました。
詳細を見てみましょう。

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母乳には人工乳にないオリゴ糖が豊富!

アメリカのカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究では、カナダの母子、約3,500組を対象に、母乳に含まれるオリゴ糖と、乳児アレルギーの関連性が調査されました。

母乳オリゴ糖は、植物などから摂れるオリゴ糖(てんさい糖など)と少し、化学構造が違うそうです。
母乳に1番多く含まれているのが乳糖で、2番目が脂肪、そして3番目が母乳オリゴ糖となります。
乳児は、母乳オリゴ糖を、直接消化しませんが、そのまま乳児の腸内に届き、腸内でプレバイオティクスとして働いて、腸内細菌叢を形成していきます。

母乳栄養の子どもは、ぜんそくや肥満リスクが少ない

こうした一連の流れが、乳児の体内に良い影響を与えているのか、母乳栄養で育った乳児は、ぜんそくや感染症、肥満などのリスクが低いことが、これまでの研究でわかっています。

母乳オリゴ糖とアレルギーの関連性は?

今回の研究では、生後3~4ヶ月時点での母乳が採取され、その後、乳児が1歳になった時に、パッチテストで、食品を含めたアレルゲン(アレルギーの原因物質)が調査されました。

その結果、1歳の時に、421人中、59人(全体の14%)の赤ちゃんに、1つ以上の、食物アレルゲンがあることがわかりました。
この数値は、逆に言うと、86%の母乳栄養で育った赤ちゃんは、食物アレルギーを起こしていない、ということです。

そのため、母乳オリゴ糖は、ある一定の食品だけではなく、食品全般に対してのアレルギー反応を予防するのではないか、と考えられています。
※参考:『アレルギー 』

100%の結果ではないですが、母乳栄養は、有益な乳児アレルギーの予防になりそうですね。

さいごに

小児ぜんそくで苦しむ子どもたちの多くが、何らかの理由で、育児用ミルクで育った子が多いと聞きますが、母乳オリゴ糖が不足していたのかもしれませんね。

母乳栄養で赤ちゃんを育てたいと思っていても、ママの健康状態で母乳が出にくかったり、お仕事が忙しくて、ゆっくりと母乳を飲ませてあげられない場合もあるでしょう。

日本でも、国が母乳栄養を推奨しているように、できる範囲内で、将来の子どもの健康のためにも、ママの健康状態を良くして、母乳を飲ませてあげましょう。