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プラスチック容器は耐熱性でも加熱すると有害!アイルランド・研究

電子レンジや湯煎OKのプラスチック容器であっても、温度に比例して多量の「マイクロプラスチック」が放出して、有毒のようです。
特に哺乳瓶やコンビニ弁当の容器は要注意!
アイルランドの最新研究を見てみましょう。

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耐熱性のプラスチックも加熱すると有害!?

アイルランドのダブリン大学トリニティカレッジの研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
プラスチック容器は、哺乳瓶や弁当箱、電気ケトルなど、高温や洗浄で、目に見えないレベルの「マイクロプラスチック」が食品中に溶けだしています。
また、コンビニ弁当などの簡易容器だけではなく、哺乳瓶、水筒、マイ弁当箱、タッパー(保存容器)なども同様の現象が起きているとのこと。

ポリプロピレンが原因?

プラスチックの一種であるポリプロピレンが、食品容器の材料として、最も一般的に用いられています。
しかし、これまでの研究で、ポリプロピレン製容器から、どれほどの量のマイクロプラスチックが放出されているかについて、評価されたことはありませんでした。

そこで、研究チームは、粉ミルクの準備に関する国際ガイドラインを利用して、世界の哺乳瓶市場の約70%を占めているポリプロピレン製の哺乳瓶や日用品を対象に、マイクロプラスチックの放出量を調べました。

マイクロプラスチックは有害!

マイクロプラスチックの有害性は、現時点では、どれほどの健康リスクを及ぼすかはわかっていません。
しかし、容器の取り扱いを工夫することで、知らずに摂取してしまう量を低減させる方法が低減されました。

ポリプロピレンはどれだけ放出されているのか?

調査の結果、ポリプロピレン製哺乳瓶は、中に入れた溶液1リットルあたり、最大1600万個のマイクロプラスチックと数兆個のナノプラスチックを放出していることがわかりました。
特に哺乳瓶は減菌のため、熱湯にさらしますが、その際、温度が25℃から95℃に上昇するだけで、マイクロプラスチックの放出量が1リットルあたり60万個から5500万個へと激増します!
せっかく赤ちゃんのために、哺乳瓶を殺菌しても、今度はプラスチックの害の問題が出てきますね。

電気ケトル&お弁当箱では?

一方の電気ケトルやマイお弁当箱でも、同様の結果が出ているとのことです。
電気ケトルはすぐにお湯が沸騰するので、人気ですが、その分、飲料にマイクロプラスチックが大量に含まれているとは、怖いですね。
お弁当箱も、熱湯で消毒したり、電子レンジでチンするのは避けたほうが賢明でしょう。

主要都市でのマイクロプラスチック曝露は?

研究チームは、世界的な調査を実施、48の地域で生後1年以内の乳児のマイクロプラスチックへの曝露を推計しました。

哺乳瓶の減菌と粉ミルクの調乳に関する現在の国際的ガイドラインに従って、ミルクを用意した場合、乳児へのマイクロプラスチックへの危険は、1日あたり100万個以上になるようです。
潜在的な曝露レベルが高い地域は、オセアニア、北アメリカ、ヨーロッパ諸国で、それぞれ1日あたり、210~261万個に該当するとのこと!

マイクロプラスチックの被害を大幅に減らすには?

とはいえ、世に出回っている哺乳瓶の70%はプラスチック製です。
減菌しないと、プラスチック被害は減りますが、殺菌にはつながりません。
そこで、推奨される減菌および調乳手順も発表されました!

《哺乳瓶の減菌》

・粉ミルクは耐熱ガラス製のボトルを減菌し、冷まして利用する。
・ガラスやステンレスなどのケトルで湯を沸かし、減菌水として利用する。
・室温の減菌水を使用し、減菌済みのボトルを3回以上洗う。

《調乳の準備》

・非プラスチック製(ガラスやステンレス)のケトル等で熱湯を準備する。
・70℃以上の湯を使用し、非プラスチック容器で粉ミルクを溶かす。室温に冷まし、高品質のプラスチック製哺乳瓶に移し替える。

《注意事項》

・プラスチック容器に入ったままミルクを再加熱したり、電子レンジにかけない
・プラスチック容器内のミルクを勢いよく振らない
・プラスチック製哺乳瓶の洗浄には、食洗器・食器乾燥機を使用しない。
※参考:『nature food』

さいごに

プラスチック容器は、「耐熱」と書いてあると、ついつい信用してしまいますが、かなりの量のマイクロプラスチックが溶けでていたのですね。
あくまで、常温や低温の保存容器として使用し、くれぐれも、電子レンジを含め、高温にさらさないようにしたいですね。
特にコンビニ弁当をよく利用している人は、要注意ですね。