AnnaBabyTokyo

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10代のVB12不足、視覚障害に

10代の学童期、思春期の伸び盛りの時期に、偏った食生活を送っていると、視覚障害になるリスクが高くなることが、イギリスの最新内科研究でわかってきました。
特にビタミンB12(Vitamin B12)が極端に不足すると起こるようです。
詳細を見てみましょう。

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普通体重でも体内の栄養が偏ると視覚障害に?

イギリスのブリストル眼科病院からの報告によると、視覚障害を引き起こす患者さんの多くが、偏った食生活を送っているようです。
視覚障害をもつ患者さんの特徴は、体内のビタミンやミネラルのバランスが悪く、特にビタミンB12が不足しているとのこと。
そして体重が普通体重(BMI値が正常範囲内)であっても、同じことが言えるそうです。

視覚障害を起こす”偏った食生活”とは?

ここでいう”偏った食生活”は「貧しい食生活」とも呼ばれ、単にお金がなくて粗末な食事をとっている、という意味ではありません。
ジャンクフードやスナック菓子、スイーツ、加糖飲料、アルコールなどでお腹を満たし、生鮮食品をキチンと食べていない食生活を指します。

こうした食生活は、これまでの研究でも、心血管系疾患、肥満、がんなどのリスクが高まる、ということで知られていました。

また、こうした食生活は、神経系にも支障をきたすとして、近年では精神疾患の原因食としても問題となっています。

そして今回の報告で、視覚障害の引き金となる「視神経」に影響を及ぼすこともわかったのです。

栄養不足の視覚障害は治りやすい?

偏った食生活による栄養不足で、視覚障害を引き起こす患者は、先進国ではまだ少なく、発見が早ければ、栄養状態を改善し、失明するには至りません。

しかし、親が忙しく、病院へ行けない家庭では発見が遅れ、患者数はかなり多いかもしれないということです。

食糧難が続く途上国では、こうした視覚障害を持つ青少年が多いそうです。

ビタミンB12を摂取すると視覚障害が改善?

この病院では、14歳と15歳の患者の治療例が紹介されています。

ある視覚障害をもつ14歳の少年は、極度の疲労感も訴えていました。
検査の結果、ビタミンB12の体内濃度が異常に低く、そして強度の貧血でした。
また家族に食生活の内容を聞くと、極端な偏食になっていたそうです。
そこで、医師たちは、医薬品での治療ではなく、栄養指導を行い、ビタミンB12を注射で投与する、という治療を続けました。
こうして少年の視力は徐々に快方に向かったそうです。

ジャンクフードばかり食べていた15歳の少年の2年後は?

ある15歳の少年は、若くして難聴と視覚障害を訴えて、病院にやってきたそうです。
しかし、特にカラダの異常は検査ではわからず、原因不明のまま歳月が過ぎました。

少年が17歳になると、彼の視力は盲目同然の状態まで悪化していました。
そこで、医師は栄養状態を調べたところ、ビタミンB12欠乏と、ビタミンDが極端に低く、そして銅とセレンの血中濃度も低いことがわかりました。

そして、少年に、食生活を尋ねたところ、小学生の時から、フライドポテトやプディング、白パン、ハム、ソーセージばかりを毎日食べていたことを告白しました。
※参考:『内科学年報』2019年8月

さいごに

育ち盛りのころに、食生活が偏ると、例え、身長や体重が順調に増えたとしても、神経系がキチンと育たないことがわかりましたね。
日々の生活は、「ものを見る」ことで1日が始まる、ともいえるので、特に成長期のお子さんがいらっしゃるご家庭では、野菜や魚介類も取り入れ、栄養バランスを整えてあげましょう。

ちなみにビタミンB12はレバー類、あさりなどの貝類、いわし、さんまなどの青背魚、海苔などに含まれています。

ぜひご参考に!