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翌日のカレーは食中毒の危険!美味しく食べるには?

カレーは、作った日の翌日が美味しいと言われていますね。
具材に味が浸透してコクも出るので、わざと翌日に食べる方も多いでしょう。
しかし、特に夏は保存状態の不備から食中毒の危険度がUPします。
食中毒の危険を少なくし、美味しく食べる方法をご紹介します。

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食中毒の犯人はウェルシュ菌

カレーに入れる具には、野菜やお肉、魚介類など、ご家庭によって様々でしょう。
中でも多いのがビーフカレーやチキンカレー、ポークカレーなどお肉を使ったカレーではないでしょうか?

肉類には常在菌としてウェルシュ菌が付着しています。
加熱調理すれば悪さはしないのですが、実は高温加熱しても死滅はしていません。
調理温度が50度ぐらいに下がってくると、このウェルシュ菌は活性化し始め、45~50度が一番、この菌にとっては居心地がよく一気に繁殖するのです。

カレーなどの煮込み料理は、料理が冷めていく過程で具材に味が浸み込みやすいのですが、同時に具材についている常在菌が最も繁殖しやすいという危険も潜んでいるのですね。

45~50度の地点を早く通過することがポイント!

お料理を冷ます際、夏は元々の気温が高いので、冷めにくい傾向があります。
なので、常温でお料理を冷ますには、時間がかかるので、ウェルシュ菌が好む45~50度の時間が長くなってしまいます。
また、夏は作り置きカレーのお鍋ごと、冷蔵庫で冷やす、という方もいらっしゃると思いますが、お鍋の熱もなかなか冷めないので、平たい大き目のタッパーや、大き目のジッパー付ポリ袋に入れ、速やかに冷蔵庫、または冷凍保存してしまいましょう。

温め直す時も注意!

カレーを短時間で冷却しても、翌日、カレーを温め直す時にも注意が必要です。
温め直す時に、やはり45~50度地点は通過するので、冷凍したカレーをくれぐれも自然解凍せず、電子レンジで一気に加熱してください。
冷蔵庫で保存したカレーも、10度以下に冷却したカレーは、お鍋に移して加熱しても、なかなか温度があがりません。
食べる時に中まで火が通っていない場合は、100度近い加熱ができていないことになるので、ウェルシュ菌が好む温度帯で食べる可能性が高くなります。
そのため電子レンジ加熱がオススメです。
電子レンジで加熱しても、中まで火が通っていないこともありますが、その場合はもう1~2分、追加加熱するなどして、キチンと中まで火を通して下さい。

とろみのあるカレーは冷めにくい

カレーと一言でいっても、ご家庭によって好みも様々ですね。
大手食品メーカーが製品化しているカレールーを使う場合、とろみのあるお子さんでも食べやすいカレーが多いです。
とろみはデンプン質が使われており、加熱食品を「冷めにくい」状態にする特徴があります。
なので、冷却保存する際は、お鍋ごと氷で冷やして粗熱を速やかにとり、その後、前述の容器やポリ袋に移し替えて冷却保存しましょう。

一方のインドカレーのようにサラサラとしたカレーは、とろみをつけないことが多いので、比較的冷めやすいようです。

野菜カレーやシーフードカレーも注意

ウェルシュ菌は、肉類に多く常在していますが、野菜や魚介類にも量は少なくても常在しています。
最初の菌数が少なくても、45~50度の状態が長く続くと、ウェルシュ菌は一気に増殖するので、野菜だけのカレーであっても、油断はできないのです。
※参考文献:『食の安全と環境』日本評論社

さいごに

ウェルシュ菌は、「匂わない」という特徴もあるので、そのカレーが腐っているのかどうかの判断もしにくい分、怖いですよね。
ウェルシュ菌による食中毒は死に至ることはほぼない、と考えられていますが、抵抗力が弱いお子さんや高齢者は症状が長引いてしまうので、くれぐれも夏カレー、作り置きカレーの取扱いには注意してください。