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離乳食でのシリアルミルクは小児肥満に?北欧・研究

インスタ映えを狙って、オシャレな欧米式の朝食摂っている方は、シリアルにミルクをかけて食べる「シリアルミルク」もよく登場することでしょう。
このシリアルミルク、赤ちゃんの離乳食でも便利なのですが……。
シリアルミルクが朝食の主流であるヨーロッパでは、離乳食にシリアルミルクを取り入れた場合、将来の小児肥満性の可能性が高くなると、研究者たちから懸念の声が出始めています。
スウェーデンの最新小児研究の発表を見てみましょう。

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シリアルミルクは離乳食には不向き?

シリアルミルクを朝食で摂ることは、ある程度成長が進んだ子供(学童期)や大人たちが食べる分には、カラダに悪い食べ物ではありません。
しかし、赤ちゃんの離乳食で取り入れると、スウェーデンのヨーテボリ大学の研究によると、生後12ヶ月の時点で、毎日、シリアルミルクを食べて育った子供は、それ以外の離乳食で育った子供よりも、5歳の時点で過体重または小児肥満になる可能性が、2倍も高くなることがわかったのです。

シリアルミルクと過体重の関係

研究では、1,870人の該当年齢の子供たちを5歳になるまで追跡調査し、その解析結果から前述のことがわかりました。
調査の詳細は、離乳食でシリアルミルクを食べて育った5歳児のうち、11.6%が過体重で、2.3%が小児肥満でした。
そして、過体重や小児肥満のリスクとしては、子供たちが1歳前後の頃の離乳食で、シリアルミルクを毎日のように食べていた場合、2倍になることもわかったのです。

離乳食用のシリアルミルクが危ない?

スウェーデンでは、何百年もの伝統で、離乳食にシリアルミルクが用いられているのだそうです。
昔は家庭での手作りでしたが、近年では離乳食用のシリアルミルクも市販されており、材料構成は主に、牛乳と小麦粉でできています。
牛乳と小麦粉を一緒に火にかけて煮て、とろみを出したもので、日本の「お粥」に近いものです。
また市販品では、粉ミルク同様、赤ちゃんに足りないビタミンやミネラルも添加されているようです。

今のところ、牛乳や小麦粉といった原料と1歳前後の赤ちゃんの身体との関連はまだわかっていませんが、この「生後12ヶ月前後(1歳前後)」のタイミングにシリアルミルクを用いていることが問題点と上がっているそうです。
※参考:『小児科学紀要』2018年12月

赤ちゃんに小麦粉製品は危ないのか?

日本では、一般に重湯からはじめて、お米を使った離乳食からスタートするので、さほど問題ではないかもしれません。
しかし、離乳食のレパートリーも増えてきているので、小麦粉を主体としたシリアルを牛乳で浸して軟らかくしたものは、離乳食でも使えるので、生後12ヶ月前後の赤ちゃんの離乳食では利用しない方が良さそうですね。

小麦粉製品は、大人でも、小麦粉に含まれるグルテンが腸壁に残りやすく、太る原因に上がっていることから、消化器系がまだ未熟な赤ちゃんには、なおさら危険食材となりそうですよね。

さいごに

ヨーロッパではお米を食べる習慣がほぼなく、小麦粉を使ったパンやシリアルが主流です。
そのためか、グルテン不耐性の人口も多いと言われています。
離乳食で消化管がまだ未熟な時期に与えた食べ物で、アレルギーを起こすことも多いので、日本でもアレルギーの多い、卵、小麦粉、牛乳の離乳食での取扱いはくれぐれも注意したいですね。