アメリカの最新・生理学研究によると、10週間、筋肉増強プログラムで高タンパク質食品を食べても、筋力が強化されることも、筋量も増加もすることがなかったとのこと!
筋肉質になりたいがために、せっせとタンパク質食品のみを食べ続けている人は、食事法を変える必要があるかもしれません!?
詳細を見てみましょう。
高タンパク質食はヒトの筋肉強化や増量には貢献しない?
アメリカのイリノイ大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
研究では、中年の成人を対象に、食事療法と筋力トレーニングが、健康へどのように影響しているかが調査されました。
調査期間中の10週間に、筋力トレーニングの前後に、参加者の体力、徐脂肪体重、血圧、耐糖能、などの健康指標を評価しました。
その後、対象者の食事療法として、2つのグループに分け、「中タンパク質食」と「高タンパク質食」をそれぞれ取り入れてもらいました。
その結果、高タンパク質食を摂取した人と、炭水化物も一緒に取り入れていた中タンパク質食を食べていた人とを比較しても、目だった筋肉強化や筋肉増量には関与しないことがわかったのです。
調査期間中のタンパク質食は牛ひき肉のステーキ
調査期間中の対象者の食事は、調理したての牛ひき肉のステーキ(ハンバーグ)で、これにより単離タンパク質量を割り出していました。
摂取量として、「中タンパク質食」を摂った人たちは、毎日体重1kgあたり約1.2g、「高タンパク質食」を摂った人たちは、毎日体重1kgあたり約1.6gのタンパク質を摂りました、
高タンパク質食は徐脂肪体重が増加することもない?
これに加えて、研究者たちは、
「高タンパク質食」は、筋力の増加をさらに増やしたり、体組成に影響しないことがわかりました。
また、「中タンパク質食」を摂った人たちよりも、徐脂肪体重が増加することもありませんでした。
「高タンパク質食」では、脂肪の減少も見られず、体組成は「中タンパク質食」の人たちとほぼおなじでした。
「高タンパク質食」のほうが、体重も増加しやすいく、徐脂肪体重も増えていたのです!
と述べています。
※参考:『米国生理学・内分泌学および代謝作用雑誌』
さいごに
「高タンパク質食」は、日本でも実践している人が多く「糖質オフ」食としても人気ですね。
しかし、調査結果によると、むしろ体重が増え、また徐脂肪体重まで増えていたとは驚きですね。
やはり、食事は、タンパク質食だけに頼らず、炭水化物も適量を取り入れ、バランスよくが鉄則のようですね。