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妊娠中の加糖飲料は子どもの学習能力を下げる

今年(2018年)2月に発表されたハーバード大学の研究報告によると、妊娠中の女性と、その生まれてきた子どもが砂糖や加糖飲料を多く摂ると、子どもの学習能力や記憶力などの認知機能が著しく悪化する、ということがわかりました。 低糖度のダイエットドリンク類も同様のようです!

子どもの学習能力に影響する砂糖摂取

アメリカのハーバード大学とメリマックカレッジの共同調査で、1999年から2002年の間に、妊婦1,000人を対象とした食事評価のデータを分析しました。 その後の追跡調査で、その子どもたちの3歳(小児期早期)と7歳(小児期中期)の認知スコアを確認したところ、次のような結果になったそうです。

  • 妊娠中の母親に砂糖摂取や加糖飲料が多い場合 子どもの言語能力が乏しく、認知力(学習能力と記憶力)低下も認められた。
  • 妊娠中の母親がダイエットソーダなど低糖度の飲料摂取が多かった場合 3歳児では運動スキルが乏しく、視覚的な空間把握、視覚的な運動能力が乏しい。 7歳児では、言語能力が乏しいことが認められた。
  • 子どもの砂糖摂取、加糖飲料摂取は3歳児において、言語能力や知的能力が低かった。
  • ジュースではなく果物そのものから果糖を摂取した場合 3歳児では、認知スコアが高く、語彙力の広さ、視覚的な運動能力の高さが確認された。 7歳児では、言語力、知的能力も高かった。
  • フルーツジュース(果汁100%)の摂取は、認知改善とはならなかった。

※参考『米国予防医学雑誌』2018年2月

果物はジュースではなくそのまま食べよう!

日本でも、スムージーやジュースクレンズなど、自宅でミキサーやジューサーで作る野菜や果物100%ジュースがブームとなり、今も続けている方が多いでしょう。 しかし、これらは野菜や果物の食物繊維や、機械による摩擦でビタミンやミネラルが消失するため、大量の果糖のみが残留され、警鐘を鳴らす医師も増えてきていますね。

果物は加工せずに、そのまま食べると、食物繊維やビタミン、ミネラル、その上、酵素まで摂れるので、わざわざスムージーにして手を加える必要はないと言えそうですね。 その方が、妊娠中なら、未来の賢いお子さんに育つ可能性が広がるのです。

長い間、記憶力を高めたり、脳の栄養には「甘い物が必要」と思われてきたので、あえてスイーツを取り入れている方も多いでしょう。 しかし、脳の栄養は「グルコース」を必要としているので、砂糖からではなく、ご飯やいも類などのデンプン質から摂るといいでしょう。

砂糖は「ショ糖」とも言いますが、グルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)が結合した二糖類で、世界中で高血糖を起こす、一番カラダに悪い物とも言われています。

ご自身の健康や、お子さまの健康のためにも、くれぐれも「ご褒美スイーツ」や甘いジュースを与えすぎないよう、気をつけましょう。