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女性の方が慢性的な痛みを抱えやすいのはなぜ?イギリス・研究

女性はどの年代も、男性と比べて様々な「痛み」を抱えやすいと言われています。
男性と女性の人体構造の違いのせいでしょうか?
イギリスの最新研究によると、男性と女性の遺伝子情報より、ある神経が関係することがわかってきました。
詳細を見てみましょう。

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女性は慢性的な痛みを抱えやすい?

イギリスのグラスゴー大学の研究によると、男性と女性は遺伝的根拠が異なるため、女性は慢性的な痛みを経験するリスクが高いのだそうです。

研究チームは、約21万人の女性と、約19万人の男性を対象に、慢性疼痛(まんせいとうつう)に関する遺伝的変異を調査しました。

女性の遺伝子には31個もの「痛み」因子がある?

その結果、「痛み」に関連する因子は、女性で31個、男性で37個、見つかりました。
男性のほうが「痛み因子」が多いのに、なぜ女性の方が「慢性的な痛み」を感じやすいのでしょうか?
男性と女性では、痛みに関する因子の種類が全く違い、共通する”痛み因子”はひとつしかありませんでした。

女性には男性にない”痛み因子”がある?

男性の37個の遺伝子と女性の遺伝子31個中30個までは、全て『脊髄後根神経節』という神経系の活性であることがわかりました。
女性にはただ一つだけ、男性にはない遺伝子構造の"痛み因子"があり、それが災いしているようですね。

痛みは脳の信号で送られ全身で感じるもの

ヒトが痛みを感じるメカニズムは、大部分が脳で発生しています。
実は、痛みの部位ではそれほど"痛み"を感じるような信号は発生していないものだそうです。
この研究により、女性が男性よりも痛みを感じやすい傾向は、部分的な遺伝的根拠であることが示唆されたとのこと。

痛みの解明に光が?

腹痛や腰痛、肩こりなど、ヒトは様々な症状を訴えますね。
その症状の改善はもちろんですが、その時に感じる「痛み」が辛いものです。
痛みを感じなければ、少々の病気でも耐えれるもの。
今回の研究では、耐えがたい「痛み」を和らげる治療に対し、原因がわかったので、光が差したようです。
※参考:『プロス遺伝学』

さいごに

今の段階では、遺伝的根拠ということしかわかっていません。
しかし、男性にはない1つの"痛み因子"の発生機序やメカニズムが今後、研究されていくと女性の慢性的な痛みの治療薬や改善法につながっていくことでしょう。