夏野菜の代表格「オクラ」は、夏になるとTVや雑誌でも特集され、人気ですよね。
クセのない味で、どんなお料理にもあいますし、アレルギー反応も出にくいので、離乳食にもよく用いられる食材です。
夏バテ予防にも最適なので、オクラの効能を知って、ぜひ活用してみましょう。
オクラのネバネバ成分の秘密
オクラのネバネバの正体は、水溶性食物繊維のペクチンと、ムコ多糖類によるものです。
胃を保護してくれる働きや、各器官の粘膜や皮膚構造の粘膜を健康に保つ作用も期待できるので、体内の炎症が修復され、肌荒れの改善にもつながる成分です。
夏バテで食欲がなくなりがちですが、冷たい麺類と一緒にオクラを食べておくと、細胞レベルから元気が取り戻せるかもしれません。
オクラに含まれるムコ多糖類はヒアルロン酸生成に
ムコ多糖類によるネバネバは、皮膚構造に存在するヒアルロン酸の生成に役立つと考えられています。
赤ちゃんやお子さんの肌はピンとはって、とてもキレイですよね。
それは皮膚構造にヒアルロン酸がたくさん存在するためです。
しかし、夏の汗で”汗も”や皮膚がかぶれたりするので、オクラを食べさせてあげると、体内からヒアルロン酸量を増やし、皮膚粘膜の正常化にも働くので、改善が早くなるでしょう。
もちろん、お子さんだけではなく、大人にも同じことが言えます。
ヒアルロン酸量は、加齢と共に減っていくので、むしろ大人の方ほど、しっかり食べておきたいですね。
ペクチンの含有量は野菜でもトップクラス
水溶性食物繊維のペクチンは、主に桃などの果物に多く含まれる成分ですが、オクラにも豊富で、野菜の中ではトップクラスです。
ペクチンは糖質や炭水化物を摂った際、血糖値の乱高下を防ぐ作用もあるので、素麺や白米、冷やし中華など、血糖値を上げやすい炭水化物を食べる時に、一緒にいただくといいでしょう。
夏バテでイライラしている時に、血糖値が上がると、さらにイライラが増すので、オクラがいい助っ人になりそうですね。
オクラは刻んでから熱湯で1分以内の加熱
野菜の栄養価は、加熱すると半減する場合が多いのですが、オクラは加熱に強い野菜としても有名です。
繊維質が多いので、栄養価が逃げにくいのです。
でも、加熱しすぎるとやはりビタミンCなどは壊れやすいので、オクラは刻んでから熱湯に入れ、1分以内に引き上げるようにしましょう。
トロロの代わりに使うとレパートリーが増える
離乳食でオクラを使う場合は、フードプロセッサーでトロトロにしますよね。
その要領で使うと、トロロのかわりに、麺類や丼物に使えて便利です。
トロロ代わりに使う場合のオクラはヘタだけ切り落として、丸ごと茹でてからフードプロセッサーにかけたり、細かく刻んでみましょう。
お好み焼きのつなぎとして使ったり、パンケーキや焼き菓子の卵の代わりに使うと、簡単に野菜スイーツが再現できます。
卵の代わりに使う場合は、卵の平均重量が60gなので、ペースト状にしたオクラは60g分、使ってみてください。
さいごに
オクラは人気野菜なので、近年は冬でも買えるようになりましたが、やはりハウス栽培ではなく、炎天下で育った旬のオクラが美味しいですよね。
夏限定で、紫のオクラに出会えることもあるので、探してみましょう。
紫オクラは、グリーンのものには含まれないアントシアニンが摂取でき、さらに栄養価が高くなります。
夏野菜は、その季節に応じた体調不良の改善に役立つ成分が含まれていることが多いので、旬のオクラを大いに活用して、夏バテを乗り切りましょう。