AnnaBabyTokyo

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肥満は病気なのか?英・研究

イギリスのお話ではありますが、イギリスでは、肥満者(BMI30以上)の割合が、国民の29%を占めるようになり、肥満の問題が深刻化しているそうです。
そこで、肥満は病気として認識されるのかが、論点となってきています。
日本でも肥満人口は増えてきているので、気になるところですよね。
詳細を見てみましょう。

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肥満の数は2030年には35%に?

冒頭で述べたように、イギリスでは国民の肥満の問題が深刻化しており、2030年には35%に増えるのではないか? と予測されています。
専門家の間では、これは1つの「病気」として扱い、対策が必要なのではないかと考えられています。

イギリスのリバプール大学の研究では、肥満は、体脂肪が過剰に蓄積して、健康に悪影響を及ぼす一因となっているので、「疾患の定義」を満たすものだと発表しています。

過体重が影響する因子は200以上?

体重が重いために健康へ影響する因子は200以上発見されているそうです。
その多くが脳と体内の脂肪組織に何らかの病気発現に影響しており、研究者たちは、

体重、脂肪分布、そして様々な病気との合併症のリスクは、生物学的にも影響が強い。もし肥満になっても、それは、個人的な過ちとはいえません。

と述べています。

近年の肥満は環境の変化が原因か?

肥満は、遺伝的なものか、自己管理の問題だと考えられることが多いですよね。
しかし、近年の肥満は、個々人の食環境や、食品に使える予算や価格帯、そして物理的環境、社会的環境などなど、「環境の変化」が原因となっているのでは? と研究者たちは指摘しています。

肥満は「病気」だと定義するべき?

とはいえ、やはり毎日の食事の管理をできるか否かは、自己管理にかかってきますが、「肥満」が様々な病気の合併症を引き起こす、れっきとした慢性疾患だと考えれば、治療を施すなどして、対策がたてやすいかもしれないのです。

すなわち肥満も「病気」だと考えなければ、肥満人口の増加は防げないということです。

ただし、肥満を病気だと定義してしまうと、当事者が病気のショックを受ける可能性もあるとのこと。

「病気」と聞くと心理的負担が懸念

人は何らかの病気だと医師から診断を受けると、心理的にショックを受けるものですよね。
そのため、肥満を「病気」として診断してしまうと、当事者の自立性を弱め、自らその病気(肥満)を治そうという動機も弱める可能性があるとのこと。

肥満の改善は「自己決定」が最も大切

これも、個々人の性格などによって取り方が違ってくるのでしょうが、研究者たちは、肥満を改善するには、変化を受け入れる「自己決定」が最も重要とのこと。
肥満は今や社会問題にもなっているので、解決策もそこにあるだろう、と結論付けられています。
※参考:『英国医学雑誌(BMJ)』2019年7月

さいごに

肥満は毎日の食事が起因するところが大きいですが、食べ過ぎてしまう環境やストレスなども影響するので、解決策を打ち出すのは、難しいかもしれませんね。
肥満が病気か否かは別として、その現状から良い方に変化する、という意思決定は、ご自身で行わなくてはいけません。
食べ過ぎてしまう前に、「自分はどうなりたいのか?」と自問自答できるよう努めたいものです。