イタリアやスペイン、トルコなどの郷土料理を「地中海料理」と言いますが、こうした地域の食生活は世界無形文化遺産にもなっていますね。
『地中海式食事法』として、世界中の医療機関でも治療食や健康食として研究されていますが、こと「妊活」に関してもいいようです。
詳細を見てみましょう。
地中海料理は妊婦さんの栄養バランスに貢献!?
イギリスのロンドン大学(クイーンメアリー校)とウォーリック大学の共同研究によると、妊娠中に地中海型式の食生活を取り入れた女性は、妊娠糖尿病のリスクが35%低く、体重増加が平均1.25kg少ないことがわかってきました。
肥満因子のある妊婦さんにも効果的?
研究では、メタボの因子を持っているイギリス都心部に住む妊婦さん約1,200名を対象に、臨床試験を開始。
妊婦さんには全員、葉酸とビタミンDのサプリメントが与えられていましたが、ランダムに食事法として、地中海式の食事を取り入れてもらっていました。
対照群の人たちの食事法は、イギリスが国として推奨している出産前と後の食事アドバイスを受けてもらっていました。
その結果、前項で述べたように、地中海式の食事を摂っていた妊婦さんの方が、様々なリスクの確率が低くなっていたのだそうです。
地中海式食事法の内容は?
この研究で取り入れらていた、地中海式の食事内容は、
- 毎日30gのナッツ類(クルミ15g、アーモンド7.5g、ヘーゼルナッツ7.5g)
- 調理油にはエクストラバージン油
- 果物、野菜、非精製穀物、豆類を豊富に
- 魚を高頻度に
- 鶏肉と乳製品を中頻度に
- 赤身肉と加工肉を低頻度に
- 加糖飲料、ファストフード、動物性油脂を豊富に含む食品を避ける
といういうものでした。
またこの研究に参加した妊婦さんたちは、妊娠18週、20週、28週に食事内容をキチンと守っているか、そして食事改善の助けになるようなアドバイスも受けていました。
こうして、研究チームは妊婦さんたちが、自己申告によってフィードバックできるように環境を整え、その後のデータなどを解析したのです。
※参考:『プロス医学』2019年7月
さいごに
地中海式の食事内容を見ているだけでも参考になりますね。
いかに必要なものを食べ、そして有害となるものを避けるかが、キーとなるようですね。
調理するときの油も、加工油ではなく、酸化に強いと言われるオリーブオイルを使うのもポイントかもしれませんね。
地中海式食事法は、オリーブオイルを使うことと、野菜や魚介類の摂取を多くできることも、健康度に貢献していると、様々な研究データでわかっているので、妊活中の方も、そうでない方も、取り入れたい習慣ですね。
「地中海式ダイエット」として、世界中でブームになりましたが、単なるブームではなく、その健康度の高さは続々と科学的な証明もあがってきているようです。